2020年1月30日木曜日

第2318話 とんかつ発祥の地に新星 (その2)

数週間後、とんかつ好きのめしとも、
N原サンに声を掛けて上野店再訪。
好みではないキリンクラシックラガーを飲みながら
ひれかつ定食(970円)と
かきフライ定食(970円)を分け合う。
かきフライは好物なれど、
ひれかつを注文することはまずない。
こんなとき、頼れるのが友だちの情である。

すると、思いのほかにひれかつがよかった。
一方のかきフライは
島産にもかかわらず、想像を上回る美味しさだ。
かきは三重を別格とすれば、三陸や道東の産が好き。
同じ瀬戸内なら、岡山や兵庫がよい。
ふ~ん、大量生産される広島にも粒よりがあるんだねェ。
正直言って見直しやした。

その数日後、独りでまたまた上野店へ。
狙いはミックス定食(870円)。
串かつ・海老フライ・あじフライの内容で
以前、食したときはあじの鮮度落ちに往生した。
此度は問題なく、たまたまだったのだろう。
しかしながら此度のあじはデカくて大味。
海老も良質とは言えず、
ひれ肉使用の串かつは巨大だが、ほとんど玉ねぎ。
かきフライがよいからミックスは避けるのが無難だ。

新年を迎え、御徒町店で締めに及ぶ。
店頭の列は十数名。
大したことないとタカをくくるには早合点。
店内のベンチにも十数名が待機している。
結局、ゆうに四半刻も待たされた。

山家シリーズ最後の午餐は
気に入りの上ロースかつ定食(1200円)。
(並)のロースかつとは肉質がまったく異なる。
何処の産やら知らないけれど、コレは旨い豚クンだ。
半分を中瓶のアテとして、残りを飯の友とした。
もちろん、ごはんは真ッ平らでネ。

いやはや、実に大満足。
定食仕立てで1200円は驚きだ。
他のとんかつ屋なら2000円前後に匹敵しよう。
いや、それ以上かもしれない。
よって当店のオススメは
一に上ロースかつ、二にカキフライ、
三、四がなくて五にヒレかつ。

大食漢は上ロースにかきフライ(160円)を
二つ、三つトッピングしてごらんなさい。
夢の世界へ一足飛びを確約しましょうぞ。

「とんかつ山家 上野店」
 東京都台東区上野4-5-1
 03-5817-7045

「とんかつ山家 御徒町店」
 東京都台東区上野6-2-6
 03-5812-8076