2020年2月14日金曜日

第2329話 大森町の珈琲れすとらん

京急本線・大森町駅周辺で飲み食いしたことがない。
品川から向かえば、一つ手前の平和島で
小学生時代の大半を過ごしたのに
無縁の土地柄なのである。
これはひとえに晩酌していないからで
大人であれば当然、飲み歩いていたハズの場所だ。
その日は昼めしを食べるために赴いた。

JR京浜東北線・大森駅から遠回りして行く。
懐かしの美原通り(旧東海道)から
産業道路と第一京浜をまとめて西へ横断。
大森町駅前から続く共栄会商店街を流す。
候補店は2軒あり、
日本そば「もりいろ」と洋食「しらはま」。
前者の暖簾は出ていたが後者は最近、閉業した様子だ。

日本そばの気分じゃないなァと思いつつ、
なおも歩を進めると、
商店街がほぼ尽き果てて桜新道に達する手前、
”厳選とんかつ”の袖看板が目に入った。
「珈琲れすとらん 高柳」とあるから
コンセプトは喫茶&御食事なのだろう。

ガラス越しにうかがうと家族連れで賑わっている。
地元民に愛される店ならまず安心だ。
店頭のメニューにサッと目を通し、
ちゅうちょせず入店した。
定食仕立てのラインナップを紹介してみよう。

ロースカツ、ヒレカツ、ハンバーグ、
牛ランプ照り焼き丼、欧風ビーフシチュー、
ポークステーキ =以上900円=
ロース生姜焼き、ロースカツカレー =以上850円=
スペシャルサーロインステーキ =1300円=
 本日のおすすめランチ
ヒレカツ&さわらフライ)=900円=

メニューは全品写真付き。
付合わせの温野菜が決め手となって
ポークステーキを半ライスで通した。
ソテーでもチョップでもなくステーキの表記が珍しい。
料理が整ったところでビールの中瓶をお願いする。
神奈川県に隣接する大田区だが銘柄はアサヒだった。

豚ロースはそこそこのポーション。
和風オリジナルソースがかなり甘めで感心しない。
ただ、肉質はよいから辛子を使って旨さ倍増。
にんじん・ブロッコリー・じゃが芋の温野菜は
ビールの友として繊切りキャベツよりありがたい。

油揚げ・豆腐・白菜の味噌汁は出汁がやさしい。
刻んだ白菜漬けに小さな柚子皮1片と、芸が細かい。
食後のコーヒーは1杯100円。
店名に謳うだけあってこれも味わい深い。

初老のシェフに中年女性と若い娘のスリー・オペ。
安くて美味しいため、13時半を過ぎても客足が絶えず、
地元密着度の高さが手に取るように伝わってくる。
あえて遠方から出向くほどではないにせよ、
行ってみようと思われる方は
月・火・水が定休日なので、ご注意あられたし。

「珈琲れすとらん 高柳」
 東京都大田区大森西5-1-4
 03-6404-8223