2011年9月9日金曜日

第137話 意外に美味な生くらげ

昨日は幼児期の目板がれいと墨いかを紹介した。
煮魚にしたら東のなめた、西の目板と
本邦の人気を二分する目板がれいである。
一方の新いかは鮨屋でん、天ぷら屋でん、
殊のほか珍重される墨いかの子どもだ。
鮨にしてよし、天ぷらもまたよしというイカは
ほかにあおりいかがあるくらいで
そのとろけるような舌ざわりは
するめいか(真いか)の対極にある。

昨日に引き続き、今日もまた御徒町の「吉池」。
築地を筆頭に都内に11ヶ所ある中央卸売市場はベツとして
こんなに多彩なサカナたちが集う場所はなかなかござらん。
サカナ好きのJ.C.は2時間ほど滞留していても全然飽きない。
これが鮮魚店のいいところで精肉店ではこうはいかない。

いつ訪れても珍魚・奇魚が目白押し。
このブログの前身、「食べる歓び」でも紹介した、
銀鏡(ギンカガミ)や銀宝(ギンポ)はこの日も健在だった。
米国東海岸からのバラスト水に混じり込んで来日し、
内房の海で繁殖したホンビノス貝もここにある。
ニューヨーカーはこの貝を生で食するのが大好き。
小ぶりなものはリトルネック、
大きくなるとチェリーストーンと呼ばれ、
J.C.はむろんのことに、よりデリケートなネックを好む。

日本人にははまぐりを生で食べる習慣がないが
まことにもったいないハナシで
生がきに負けず劣らずの美味なのだ。
日頃から生はまぐりを平気で食べている。
ときどき貝殻の中にちっちゃい蟹なんぞを見つけて
それも一緒に嚥下しちゃっている。

腹痛を起こさないか? ってか?
ノー・プロブレムのモーマンタイ。
多少の虫や菌は一緒に胃袋に到達するアルコールが
除虫・消毒を完璧にこなしてくれるからネ。

「吉池」で目板と新いかを購入した日、
練り物売場の一角に生くらげを発見した。
実はコイツも買い求めたのだ。
初顔に出会って看過するとのちのち後悔する破目に陥る。

中華のくらげとは見た目が違う

熊本産ということは有明か天草の海から揚がったのだろう。
ビニール袋にはポン酢やわさび醤油で食せと書いてある。
だが、第一感は冷やし中華のトッピングであろうよ。

帰宅後、さっそく晩酌の友に。

色が均一ではない

軽く水洗いしてまずは卸し立てのわさびと生醤油で。
続いて既製品のミツカンポン酢で。
ともに美味にしてコリコリ感が心地よい。
どちらが上かというと、これはポン酢のほうだ。
くらげと酢は相性がよろしいようで。

翌日は冷やし中華に乗っけて、これもイケた。
麺がノビないうちにと、一気呵成にツルツルやったものだから
撮影するのをコロリと忘れちまった。

冷やし中華といえば、友人のO堤クンは51歳になった記念に
冷や中51皿制覇に挑んでおり、まったくヘンなオジサンである。
そうそう、お宅の果樹園で採れたデッカい春日部梨ネ、
みずみずしくて実に美味でした、この場を借りて御礼申し上げます。
来年もよろぴくネ。
http://blog.livedoor.jp/cpiblog01502/
彼のブログ、メイン商品の日本茶情報と合わせてご覧ください。

「吉池」
 東京都台東区上野3-27-12
 03-3831-0141