2012年6月11日月曜日

第335話 寝転んで「現代」 (その3)

W杯最終予選真っ盛りだというのに
ユーロの本戦が始まってしまい、寝不足もいいところ。
今夜もこれからスペインーイタリア戦である。

さて、さて、「週刊現代の」6月9日号。
ちなみに今日の発売は6月23日号だ。
福田和也サンの連載「旅と書物と取材ノート」、
杉村春子についてである。

春子の盟友、同じ文学座の中村伸郎が
久保田万太郎の談を紹介している。

杉村春子が柔らかい、
例えば母親の情なんか出せるようになったらお終いだよ。

そうじゃないんじゃないの。
春子は何も人の業をにじませる役どころや
つっけんどんな役回りだけに
本領を発揮したのではないと思うけどネ。
と言うのもつい最近、成瀬巳喜男の「めし」を
観なおしたばかりだから殊にそう感じるのだ。

ヒロイン・原節子の母親役で出番はそう多くはないものの、
昭和20年代のにっぽんの母親、かくあるべし。
いったいこの人の演技って何なのだ!。
語り始めるとキリがないので打ち切るけれど、
ひとつ断言できるのはもしも彼女が美しく生まれたとしたら
世紀の大女優はけっして生まれなかったであろう。

続いて先週の6月16日号。
まず大橋巨泉サンの「今週の遺言」。

日本では、天皇皇后両陛下が、
イギリスのエリザベス女王の在位60周年の祝賀に招待されて、
おいでになった事は、誰でも知っていよう。
しかし本当の祝賀は6月2日から5日の間の話で、
両陛下はそれに先立つ、”皇室同士のパーティー”に呼ばれたのだ、
という事を知っている人は少ないだろうと思う。

ハイ、不肖J.C.、知りませんでした。
そうだったんですか、勉強になりました。
巨泉サンは英国連邦諸国とわが国とのマスコミ(特に新聞)の
力量差を指摘もしているのだが、まさにその通り。
もはや日本の新聞は地に落ちている。
ただし、東京新聞だけはその限りに非ずであるらしい。

自分が「FRIDAY」で担当しているからではないが
巻末のカラーグラビアは”イの一番”に目を通す。
著名人の気に入り店と気に入り料理を紹介するコラムは
題して「私のベスト3」。
この号は梅沢富美男サンの”其の二”であった。

ページを開いてブッタマゲたネ。
J.C.が2ヶ月ほど前に取り上げた、
三越前のチンドン屋、もとい、テンドン屋、
「金子半之助」の江戸前天丼が掲載されているじゃないの。
ただでさえ、行列店なのに二人で紹介しちまって
近隣のOL・サラリーマンにゃ恨まれてるだろうなァ。

=つづく=