2014年1月9日木曜日

第748話 北関東で豚・ぶた・ブタ (その4)

栃木県・足利の「富士屋」。
店の中が真っ暗なため、そのまま出て来たのだが
自慢焼きを焼いてるオバちゃんに引き止められた。
何のこたあない、客が居ないから電気を消してたんだと。
J.C.、にっこり笑って無事に着水、もとい、着席である。
レトロな喫茶店みたいな店内
いや、店構え以上に中は懐古的だ。

卓上のメニューを手に取る。

 ハンバーグステーキ ポークソテー 各750円
 ナポリタン オムライス タンメン 各550円
 カレーライス 500円  ラーメン 450円

洋食と中華が混在している。
「チケットをお買い求めください」ともあった。
それよりもまずビールだ。
メニューの裏にあった、あった、ありました。
単に ビール 400円 とある。
コーヒーが350円だから、値段からして小瓶かもしれないな。
そのときは2本飲んでやろう。

すると現れたのは中瓶だった。
ずいぶん安いじゃないの。
安いぶんには歓迎だけれど、何と銘柄がサントリーのモルツだヨ。
以前、何度か宇都宮を訪ねたとき、
栃木を牛耳っているのはキリンビールという印象を持った。
キリンは許容範囲だが、いや、油断しちゃったな。

仕方ないから接客のオバちゃんに
「何かつまむものないですかネ」―訊ねると、
厨房に消えた彼女、戻って曰く、
「焼き豚とかならできますけど・・・」―とのこと。
いいでしょう、いいでしょう。
ベター・ザン・ナッシングでありましょう。
6枚の焼き豚と支那竹 

これがたったの250円。
でも、ふと思った。
昼めしにかつ丼食べたのに焼き豚もないもんだぜ。
まっ、いいか。

次の電車に乗り遅れそうになりながらも三たび上毛線。
降りたのはかつて遊園地でならした小山(おやま)だ。
 ♪ おやまっ あれまっ 小山遊園地 ♪
の小山である。
しか、しここも伊勢崎同様、何もなかった。
しばらく歩いてみたが、目についたのは
老夫婦の営むうどん屋兼食堂が目抜き通りにあったくらい。
間違いなく外しそうなので見送った。

はて、どうしたものかいの?

=つづく=

「富士屋」
 栃木県足利市通1-2701
 0284-41-2590