2014年2月28日金曜日

第784話 雪解けのサル山 動物園こそわが楽園 Vol.10

今月は二度も大雪が首都圏を襲った。
まるで蒙古来襲みたいだネ。

最初の大雪の翌日。
雪景色の動物園もオツではないか・・・と思い、独り訪問。
いつものように池之端門から西園に入場した。
予想に反してけっこうな人出である。
そりゃそうだヨ、腐っても日曜日だもの。

不忍池から吹く風は頬に冷たい。
池の向こうは広小路の街並み

イソップ橋を上り渡って真っ直ぐ東園に移動する。
脇を園内モノレールが追い越してゆく。
カフェテラスで一服とも思ったが入園早々の休憩もないもんだ。

普段は西園でのんびりすることが多いのに
その日の第一目標はおサルさんだった。
家を出たときから雪のサル山に心が弾んでいたのだ。
長野・地獄谷の野生のサルたちは温泉を楽しむ。
はたして上野はどうであろうか?

 ♪ 雪解け間近の 北の空に向かい 
   過ぎ去りし日々の夢を 叫ぶ時 
   帰らぬ人達 熱い胸をよぎる 
   せめて今日から一人きり 旅に出る ♪
            (作詞・谷村新司)

おうおう、雪解けのサル山で
みんな寒さをものともせずに元気じゃないか!
子ザルまで笹の葉を食べてるヨ

確か、野生のサルの生息地の北限は青森・下北半島。
本州最北端に比べれば上野なんざ、
ぬるま湯に浸かってるようなものか。

運よく体重計に乗ってくれてる1匹がいた。
意外と軽いんだねェ
ウチのバカ猫より軽いじゃん。

どこの世界にもイジメはあるもので
急に騒がしくなったと思ったら
ガキ大将が弱者を追い掛け回し始めた。
ボスザルだろうか、
逃げてるサルがその背中に隠れて一件落着。

風が冷たくなって来たので長居は無用。
出口専用の弁天門から出て今宵の止まり木を求め、
ゆくはアメ横か天神下か?
鵜とペリカンに見送られ
雪の動物園を去りました。