2017年6月2日金曜日

第1636話 あらためて 平目フライに 惚れ直す (その2)

東急東横線・新丸子駅前の八百屋にいる。
絹さやを一袋、バスケットに投じたところだ。
良質の絹さやだった。
並みの主婦より食材の目利きには自信がある。
これで美味なる夕餉が保証されたも同然だ。

おっと、絹さやえんどうの隣りには
これまた緑したたるいんげん豆の姿が―。
いわゆるドジョウインゲンは
絹さや同様、一山200円のお買い得。
いったいどうなってんだ、この店は!

インゲンの産地となれば、
数年前からアラビア半島のオマーンが主流。
ほかには鹿児島と沖縄あたり。
ところが本品もまた、絹さや同様に千葉産だった。

質と量を考慮すれば、絹さやもインゲンも
東京の一般的な市場価格の半値以下だろう。
どちらか一つでじゅうぶんなのに
つい、つい、両方買ってしまったのも致し方ナシ。
まっ、いいか。
サッとゆがいて冷凍しとけば数ヶ月は楽しめるし・・・。

人の流れに乗って店の奥へ進む。
鮮魚と精肉のコーナーが設けられている。
ここは八百屋じゃなくてちょいとしたスーパーに等しい。
なるほど店名を確かめたら「生鮮市場 八百惣」とあった。
でも「八百惣」を名乗るんだから
以前は八百屋にほかならない。

ほ~う、肉はともかくサカナの揃えが秀逸だ。
1パックの分量が多めなのは
子育てを控えた主婦がメイン・ターゲットだからだろう。
客筋は9割がた主婦である。

鮮魚売り場でJ.C.の目を釘付けにしたのは平目。
大きな切り身が3枚入りで390円ときた。
東京のデパ地下なら1枚600円は下るまい。
いえ、いえ、湯島や小石川の「丸赤」だったら
1500円の値札を付けるんじゃなかろうか―。
びっくりしたなもぉ!

手に取った平目の産地も千葉県だった。
「八百惣」は何か特別な仕入れルートを
千葉に持っているものと思われる。
北洋からの冷凍品でもこの値段では売れないハズだ。

当然のように3切れの平目はマイ・バスケットへ。
そうしておいて、なおも鮮魚売り場の物色を続ける。
すると・・・。

=つづく=