2017年6月14日水曜日

第1644話 七面鳥が脳裏を飛んだ (その1)

その前夜。
夕食後に気に染まるTV番組とてないひととき。
DVDで裕次郎の「錆びたナイフ」を観る。
この映画、何回目になることだろう。

主題歌も好きだが映画本体も好きだ。
公開は1958年3月。
裕次郎と親交の深かった長嶋茂雄が
プロデビューする1ヶ月前のことである。

明けて当日。
JR中央線・高円寺駅前で昼下がりのカラオケだ。
これ幸いと歌いやしたネ、「錆びたナイフ」を。

  ♪   砂山の砂を 指で掘ってたら
     まっかに錆びた 
     ジャックナイフが出て来たよ
     どこのどいつが 埋めたか
     胸にじんとくる 小島の秋だ   ♪
          (作詞:荻原四朗)

いつぞやも紹介したので1番だけでやめておく。
石原慎太郎原作の日活映画を
プロデュースしたのは水の江滝子。
ロス疑惑の三浦和義の実母である。

われわれが子どもの頃。
NHKの人気番組「ジェスチャーにおける、
紅組リーダーの印象が強く、
愛称・ターキーは茶の間の人気者だった。

歌い終わって夕暮れどき。
わが脳裏をターキーがよぎった。
そう、七面鳥がパタパタと飛んだのだった。
高円寺の地名・駅名由来は
曹洞宗の禅寺、宿鳳山高円寺である。
そうだ、門前の「七面鳥」に行こうじゃないか。

てなこって、久方ぶりに訪れた町の中華屋だった。
中華には珍しいコの字形のカウンター。
テーブル席もあるが居心地のいいのは断然カウンター。
開店後まもなくのおかげですんなり席を確保できた。

冷蔵庫から自分でビールを取り出し、
備え付けの栓抜きで王冠を外す。
グラスとともに席に運び、トクトクのトクの巻。
腹も空いているがノドはもっと渇いている。
いや、美味いんだなこれがっ!
1日=24時間のうちで
もっともシアワセを感じる瞬間である。

=つづく=