2012年9月3日月曜日

第395話 鯉をあきらめて

 ♪ 波音が響けば 雨雲が近づく
   二人で思いきり 遊ぶはずの On the Beach 
      きっと誰かが恋に破れ 噂のタネに邪魔する 
   君の身体も濡れたまま 乾く間もなくて 
   胸元が揺れたら しずくが砂に舞い 
      言葉も無いままに あきらめの夏 ♪
            (作詞:桑田佳祐)

サザンのナンバーでマイ・ベストファイヴに入る
「夏をあきらめて」は1982年のリリース。
サザンではなく、研ナオコでもなく、
坂本冬美ヴァージョンを聴きながら今コレを書いている。
他アーティストのカバー曲としては残念ながら
「また君に恋してる」のようにはいかなかった。
曲の真髄の”けだるさ”がどこにも感じられないのだ。

今回J.C.があきらめたのは夏ではなく鯉。
恋じゃないほうの鯉である。

この夏も仲間たちと恒例の軽井沢小旅行へ。
毎度、何をするでもなく、昼間からバーベキュー。
あとは麻雀を打ったり、将棋を指したり、飲んだくれたり。
ただ、今年は帰京する日に佐久へ立ち寄って
名物の鯉料理を味わう手はず、それが楽しみだった。

東京に戻る前、これも恒例となった
「スーパーTSURUYA 軽井沢店」で買い出しのあと。
これから佐久では時間が掛かりすぎるとの意見多数により、
鯉料理が却下されてしまった。
まあ、しっかたなかんべサ。

代わりに寄ったのが日本そばの「満留井」。
注文品は揃ってもりそば。
そして旬菜天盛りを二人で一人前。
ドライバーがいるからビールは封印し、
セルフの冷たい麦茶で文字通りお茶を濁したが
このそば茶の旨いこと、たまにゃビール抜きもいいもんだ。

そうこうしているうちにまず天盛りが運ばれる。
蓮根・大葉・舞茸・さつま芋・モロッコインゲン
丁寧に揚げられており、水準に達している。

もりもそれなりの美味しさ。
見た目涼やかでけっこう
つゆはもうちょっと下世話な甘みがほしいところ。
薬味はねぎ・おろし・ニセわさび。
ニセならわさびは要らないけれど、
本わさとおろし板がクルマにあるので取りに戻った。
信濃ではわさびと板と箸袋
ランチタイムもピークを過ぎたのに店内は大盛況。
続々と客が詰め掛けてくる。
同じ地所に姉妹店の「鮨処 吉祥」が。
鮨屋も同様に繁盛しているのだろうか?
おそらくそば屋ほどではなかろう。
海のない国・信濃では鮨より断然そばでしょう。

「満留井」
 長野県佐久郡軽井沢町長倉628-5
 0267-42-0330