自分の好きなジャンルとなると、
なかなか終われないのが当ブログのいけないところ。
いまだに沢田研二&菅原文太の「太陽を盗む男」を引きずっている。
1979年度の「キネマ旬報」日本映画部門において
第2位に選出されたことはすでに述べたが
2009年度の「キネ旬オールタイムベスト映画遺産200」では
第7位にランクされているのが何たってスゴい。
ちなみにベストスリーは
① 東京物語
② 七人の侍
③ 浮雲
スタッフもキャストも充実しており、脚本は世界でただ一人、
日本語と英語で脚本が書ける男、レナード・シュレーダー。
助監督には翌年(1980年)、
「翔んだカップル」で監督デビューし、そのまた翌年には
「セーラー服と機関銃」を発表した相米慎二の名前もみえる。
井上堯之の音楽がまたすばらしい。
取り戻した原爆を乗せて
夜明けの首都高を失踪するジュリーのサバンナRX-7。
それを追いかける文太のコスモAP。
初代のコスモ・スポーツとは似ても似つかぬコスモAPが大活躍だ。
クルマにうるさい方なら
映画のスポンサーがマツダということは一目瞭然ですネ。
1960~70年代のヨーロッパ映画を彷彿とさせる。
自らもカーキチの井上には楽しいシゴトであったろう。
主役の二人以外のキャスティングもしゃれていた。
怪優・伊藤雄之助扮する意味不明のバスジャック犯がインプレッシヴ。
数日前、ひかりTVで長谷川一夫の「雪の渡り鳥」を観ていたら
伊藤の実兄の澤村宗之助が出てきて懐かしかった。
とは言っても兄弟揃って恐ろしい面貌の持ち主だから
子どもの頃は悪役専門の澤村が現れると身が縮む思いだったがネ。
見落とせないのは、ともにチョイ役ながら水谷豊と西田敏行。
水谷は派出所の巡査役でボケ老人に変装したジュリーに
催眠スプレーを吹きつけられ、短銃を奪われてしまう。
一方の西田はサラ金の取立て役。
追いかけっこするのは神宮球場の回廊だろうか?
ジュリーとの絡みがバツのグンだ。
ハマちゃんは上手い、実に上手い。
この人の持つ天性のおかしみはやはり天が与えたものだ。
とにもかくにも見どころ満載の「太陽を盗んだ男」。
興行的には振るわなかったが年を追うごとに評価は高まっている。
こんな映画を撮れる監督はもうこの国にはおらんのかネ?
ずいぶんこまかいとこまで書いちゃったが
ポイントとなるスジは外したつもり。
読者にはぜひ観てほしい1本であります。
長谷川監督、ありがとう!
=おしまい=
なかなか終われないのが当ブログのいけないところ。
いまだに沢田研二&菅原文太の「太陽を盗む男」を引きずっている。
1979年度の「キネマ旬報」日本映画部門において
第2位に選出されたことはすでに述べたが
2009年度の「キネ旬オールタイムベスト映画遺産200」では
第7位にランクされているのが何たってスゴい。
ちなみにベストスリーは
① 東京物語
② 七人の侍
③ 浮雲
スタッフもキャストも充実しており、脚本は世界でただ一人、
日本語と英語で脚本が書ける男、レナード・シュレーダー。
助監督には翌年(1980年)、
「翔んだカップル」で監督デビューし、そのまた翌年には
「セーラー服と機関銃」を発表した相米慎二の名前もみえる。
井上堯之の音楽がまたすばらしい。
取り戻した原爆を乗せて
夜明けの首都高を失踪するジュリーのサバンナRX-7。
それを追いかける文太のコスモAP。
初代のコスモ・スポーツとは似ても似つかぬコスモAPが大活躍だ。
クルマにうるさい方なら
映画のスポンサーがマツダということは一目瞭然ですネ。
鳥瞰するカーチェースが快感を呼び、
観客は東京の空を飛んでいるかのよう・・・。
空撮シーンにかぶさって流れる音楽が観客は東京の空を飛んでいるかのよう・・・。
1960~70年代のヨーロッパ映画を彷彿とさせる。
自らもカーキチの井上には楽しいシゴトであったろう。
主役の二人以外のキャスティングもしゃれていた。
怪優・伊藤雄之助扮する意味不明のバスジャック犯がインプレッシヴ。
数日前、ひかりTVで長谷川一夫の「雪の渡り鳥」を観ていたら
伊藤の実兄の澤村宗之助が出てきて懐かしかった。
とは言っても兄弟揃って恐ろしい面貌の持ち主だから
子どもの頃は悪役専門の澤村が現れると身が縮む思いだったがネ。
見落とせないのは、ともにチョイ役ながら水谷豊と西田敏行。
水谷は派出所の巡査役でボケ老人に変装したジュリーに
催眠スプレーを吹きつけられ、短銃を奪われてしまう。
一方の西田はサラ金の取立て役。
追いかけっこするのは神宮球場の回廊だろうか?
ジュリーとの絡みがバツのグンだ。
ハマちゃんは上手い、実に上手い。
この人の持つ天性のおかしみはやはり天が与えたものだ。
とにもかくにも見どころ満載の「太陽を盗んだ男」。
興行的には振るわなかったが年を追うごとに評価は高まっている。
こんな映画を撮れる監督はもうこの国にはおらんのかネ?
ずいぶんこまかいとこまで書いちゃったが
ポイントとなるスジは外したつもり。
読者にはぜひ観てほしい1本であります。
長谷川監督、ありがとう!
=おしまい=