2016年8月26日金曜日

第1434話 ふりむけばリオ (その2)

あらためてリオ五輪を振り返りたい。
ただ、あれもこれもと取り上げるとキリがなく、
それこそ半月くらいは掛かってしまうので
大雑把に駆け抜けることにする。

最初にふれておきたいのは熱い戦いが始まる以前、
開会式の入場行進である。
メディアにも厳しく指摘されていたが
どうして日本選手団は騎手・右代啓祐のすぐうしろを
オッサンばかりの役員に歩かせたんだろう。
非常識きわまりなく、雁首揃えて馬鹿丸だし、
みっともないったらありゃしない。

すると選手団長の橋本聖子氏がこう釈明した。

 選手に負担がかからないよう、
 選手が輝ける場所でどのように環境を整えるか、
 より多くの方に歓迎される態勢作りを心がけたい。
 役員会でアスリートファーストだからと言って、
 すべてアスリートを先にというと、
 アスリートにとっても困るところがあると思う。

これっておかしいでしょ?
言ってることが支離滅裂だ。
先を行こうが後から歩こうが
どのアスリートが困るというんだい?
役員会には真っ当な神経の持ち主が
一人もいなかったものとみえる。

ロンドン・北京ともに
開会式を生でジックリ観る機会に恵まれなかったが
リオのこのシーンを目の当たりにして
なんかイヤ~な予感がしたものだ。
幸い、選手たちの大健闘もあって
杞憂に終わったのは何よりだった。
とにもかくにも4年後にあんな醜態を繰り返してほしくない。
絶対に―。

柔道では90キロ級、ベイカー茉秋の金メダルがサプライズ。
100キロ超級の原沢久喜もあと一歩だった。
逃げ回る王者・リネールを仕留められなかったのが残念無念。
しかし、五輪や世界選手権のたびに思う。
柔道のルールは何とかならないもんかネ。

日本の女子たちが活躍したから言うわけじゃないけれど、
レスリングのほうがよっぽどスリリングで、かつ判りやすい。
最後の最後まで選手たちはあきらめないし、
観ているほうも気が抜けない。
レスリングには存在する濃厚なドラマが柔道には希薄だ。

そもそも各階級を1日でこなそうとするのが
柔道をつまらない競技にしている最大の理由。
こりゃ、どぎゃんかせんとアカン!
J.C.なりの改善策を次話で―。

=つづく=