2017年3月7日火曜日

第1573話 ある日旅立ち (その7)

最寄りは二宮駅だけど、地番は大磯の「えびや食堂」。
市井にほとんど出回らないウスバハギのにぎりに
舌鼓をポンッと打ったところである。
やや厚めに切られた白身魚の旨みを堪能した。

実はJ.C.、ハギ類には目がなく、
殊に本カワハギの刺身など、トラフグより好きなくらいだ。
何となればフグの肝は
九州・大分にでも行かなければ拝めないが
ハギの肝ならハギが揚がるところであれば、
日本国中どこででも味わえる。

続けてもう1カン、ウスバをいってもよかったが
隣りのアオリイカに箸をのばす
ここでふと思い出した。
何をだ! ってか?
いや、先日の焼き鳥論争のことでんがな。

串からダイレクトか、はずして食うか、である。
にぎり鮨は素手か、御箸か、
ここにも論争の火種がありそうだ。
そんなん好きずきだから、どっちでもいいやん!
ひと言で片付けちまったらそれまででとりつくシマもない。
もちょっと掘り下げてみましょうや。

かく言うJ.C.はカチコチの御箸派である。
子どもの頃の記憶はないけれど、
遅くとも中学生からは箸でにぎりを食べてきた。
ジカ手はまずなかったネ。
その理由を箇条書きにしてみよう。

・ 食前食後に手を洗わずに済む  
・ 指に鮨種の匂いがまとわりつかない
・ いちいち手拭き・おしぼりの類いの世話にならずに済む
・ 何よりも所作の見た目が美しい

そんなところでありましょうか。
とりわけ所作の美しさは肝心かなめで
殊にご婦人には箸の使用をすすめたい。
にぎりは御箸、おにぎりは素手、食文化の鉄則ですな。

2種めのアオリイカであった。
水揚げ量の少ない希少のイカの旬は春から初夏。
この時期はハシリである。
相模湾から揚がったやや小型のアオリは
特有のネットリ感があるものの、やや硬い。
このコリコリ感も悪くはないけどネ。

ウスバ→アオリ→ウスバ→アオリ
以上の順で4カンを食べ終えた。

=つづく=