2017年3月16日木曜日

第1580話 鰻屋で鰻食わずに何を食う? (その3)

北原ミレイの衝撃的なデビュー作を
初めて聴いたのは板橋区・成増の駅前にあったパチンコ店。
当時、J.C.は大学が過激派に占拠されて
授業が無いのをいいことに
ひたすらアルバイトに明け暮れていた。
すべては欧州旅行の資金を稼ぐためであった。

それはそうと、
「ざんげの値打ちもない」の一番だけ紹介するつもりが
阿久悠サンの詞があまりにすばらしいので
完全版をお届けした次第である。
まぼろしの四番を含めてネ。

ハナシを元に戻す。
二月の寒い頃、墨田区・両国を訪れたのだった。
行く先は鰻の老舗、「神田川支店」である。
銭形平次でおなじみの神田明神下。
文化2(1805)年創業の「神田川本店」の暖簾分けが
この支店である。
こちらは大正7(1918)年に暖簾を掲げているから
来年で創業百周年を迎えることになる。

当夜の相方は鰻好きのT栄サン、久々の酌交だ。
JR総武線・浅草橋駅で待合せ、
柳橋と両国橋を歩いて渡って行った。
「神田川支店」のおジャマするのは6年ぶりのこと。
客席はすべて2階にあり、全室たたみ敷の個室。
見覚えのある女将の案内で階段をのぼった。
こういう業態の店としては珍しく、女将は洋装である。

そう、都内の鰻店に通じている読者はもうお判りでしょう。
鰻屋で鰻食わずに何を食う?
正解はすっぽんでありました。
せっかくだから品書きの一部を紹介しておこう。

すっぽん鍋 御一人前・・・4366円
すっぽん御定食・・・4956円
鰻蒲焼御定食・・・4248円~
鰻重御定食・・・3658円~

=一品料理=
蒲焼・白焼・・・2832円~
酢の物・・・1062円
肝焼き(二本)・・・1062円
おさしみ・・・1770円

といったふうである。
予約時にお願いしておいたのは
すっぽん定食二人前だった。

=つづく=