2019年3月4日月曜日

第2080話 金八先生のお休み処 (その1)

昨年末に行きつけのサロンで理髪してから
およそ2ヶ月が経過してしまった。
馴染みのK子チャンにレンラクを取ると、
品川区・西五反田の新店は3月後半のオープンとのこと。
こりゃ待ちきれん、3ヶ月もほったらかしにしたひにゃ、
児雷也みたいになっちまって、イイ男(?)台無しだヨ。

数日前、北千住の「天麩羅 いもや」で天丼を食べたあと、
駅前の丸井地下にある「食遊館」で買い物をした際、
同じフロアに激安床屋があるのを知った。
カット料は税込みでたったの1080円。
どうせ1回こっきりの継ぎに過ぎないから
何処でもいいけど、安いに越したことはない。

この日は北千住駅東口から遠くはない柳原地区にて
昔懐かしの中華そばをいただく予定。
行き掛けの駄賃としてのヘアカットは妙案と言えよう。
晴々とした気分で東京メトロ千代田線の乗客になる。

バーバーショップの扉を開けると、
背もたれ付きの椅子が壁づたいに10脚。
それぞれに番号がふられている。
オッサン・若者入り混じって男ばかりが9人、
順番待ちする中、⑩番だけがポツンと空いていた。

ほかに背もたれのない丸椅子が3脚。
(付き添いの方はこちらにお掛け下さい。
 混雑時はこちらが11~13番になります)
とあった。
その横には紙おしぼりの自動供給機などもあったりして
なかなかにサービスが行き届いている。

マガジンラックには雑誌や漫画があふれんばかり。
北千住特集のグルメ雑誌を手にして⑩番に着席した。
はて、どんだけ時間が掛かるのだろう?
何せこちとら、ここ15年の長きに渡り、
K子チャン意外にこの黒髪(ちょっと白いのも)を
触れさせたことなど、ただの1度もないんだ。

待つこと38分、自分の番が回ってきた。
若いのやら、ちょいと老けたのやら
ハサミを握るのは3人の男性だった。
いやはや、その手際のいいこと、早いこと。
仕上げはヴァキューム・クリーナーで
髪の切れっぱしを完璧に吸い取り、
所用時間はピッタシ10分ときたもんだ。
これってすごくネ?
そんなの常識だと思われるかも知れないが初体験だもん。

店を出たときの順番待ちは5人に減っていた。
これなら待ったとしても、せいぜい20分だろう。
いや、実に便利なもんだねェ。
でも、やっぱり此処は今回1度きり。
時間もお金も掛かるが次回は品川区に遠征だ。
それが長年培った人間関係というものでありましょう。

=つづく=