2019年3月20日水曜日

第2092話 ウラを返しに青砥を再訪 (その1)

葛飾区・青砥の「こまどり」、「小江戸」とハシゴした一週後。
再びJ.C.オカザワの姿を青砥の町に見ることができた。
いえ、見たくない人は見なくてけっこうなんですが
ともあれ、先をお読みくだされ。

そう、やって来たのは「もつ焼き 小江戸」である。
今回は”売切れ責め”を逃れるために開店と同時、
いや5分前の14時55分に到着した。
そう、この日もまた土曜日であった。

店舗のある2階から階段を伝わって客の行列。
J.C.が着いた最後尾は
列がちょうど1階に着地するあたり。
ということは先頭から14、5番目あたりだろうか。

ほどなくドアが開いて待ちわびた客が店内になだれ込む。
さすがに走り出すような無粋の輩とてなく、
入場はすみやかに執り行われた。
陣取ったのは前回と同じカウンターの左端。
スタッフがひんぱんに行き交う地点である。

店長、いや、オーナーかな?
「ただ今のお時間、生ビール半額サービスですっ!」
「ハイ、お願いします」
月曜から土曜まで開店1時間以内の特別奉仕なのだ。
ハッピーアワーはいろいろな店が導入してるが
それは立て混んでくるまでのアイドルタイム限定だろう。
「小江戸」みたいに開店早々、大盛況の店舗が
かようなサービスを提供するのは極めて珍しい。
まさにサービス精神の極みである。

1杯240円の一番搾り中ジョッキを数分で飲み干す。
ここで問題が生じた。
困ったことに半額サービスは最初の1杯だけに非ず。
1時間以内なら何杯でも半額なのである。

ベツに困るこたあねェじゃねェか! ってか?
ガンガン飲めばいいじゃねェか! ってか?
いえネ、そりゃ、ビール好きのJ.C.のこと。
その気になりゃ、
1時間で中ジョッキの3~4杯はいつでも飲める。
だけどサ、そんなことはしたくないのサ。

せっかくのお店のサービスに対し、
客としてそれなりのマナーを持って応えたい。
半額をいいことにバカスカ飲むのは傍目にも見苦しい。
何よりもそんな自分に嫌気がさしてくる。
よって飲みたい2杯目を飲めないという窮地に陥った。
あゝ、何たるパラドックスでありましょうや。

=つづく=