前話の銀座豪遊には非難の嵐。
あらためて自分が”嵐を呼ぶ男”と認識した次第だ。
いやはや、お小言をいっぱいたまわりました。
珍しく大阪の小姑はナンも言って来んかったがネ。
返ってこの沈黙がワいコ。
長時間居すわったものの、別段”密”でもなかったし・・・。
ん? ”密”じゃなかったが”蜜”ではあったかも?
また非難の嵐はゴメンなので先を急ぐ。
メトロ千代田線・根津&千駄木駅近く、
文京&台東の区界をヘビ道がクネっている。
かつて津軽料理屋があった場所に
ビストロがオープンしたのは3年前のことだ。
その「サンセリテ」を予約なしで昼過ぎに訪れた。
店名は真心、誠実さを意味する仏語だが
ショップカードには“谷中ビストロ”とあった。
カウンター7席、テーブル1卓のコンパクトな店内。
中年シェフのワンオペである。
先客はカウンターに2人連れの若い娘、
テーブルに4名のオバさまと紅組一色で
あたかも朱雀(すざく)の群れに
白鳩(はっきゅう)が舞い降りたかの如し。
ん? アンだって?
鴎(かもめ)の群れに鴉(からす)だろ!ってか?
フン、ほっとけや。
ランチタイムは、オードヴルと
メインディッシュからなるAコース(1980円)、
メインが2皿になるBコース(2860円)の2種類。
食の細いJ.C.は当然、Aを選択する。
メニューをザッと紹介しよう。
=オードヴル=
田舎風パテ 自家製ピクルス添え
冷製トマトクリームスープ
ラタトゥイユ 温玉添え
若鶏もも肉とレバーのテリーヌ
タコとオリーヴのマリネ南仏風
=メインディッシュ=
仔羊もも肉のロースト マスタードクリームソース
サワラのポアレ バルサミコソース
豚バラ肉のシュークルート
平鯛のポアレ ベーコン風味の焦がしバターソース
デセールとコーヒーor紅茶が付く。
ちなみに平鯛は目鯛のこと。
冷製トマトスープに惹かれながらもラタトゥイユ、
仔羊もも肉と迷った末に豚バラ肉を択んだ。
酒類はビールもワインもダメで
「ノンアルがありますが・・・」
「う~ん、あとで飲みたくなったらネ」
パンはバゲットとカンパーニュが1枚づつ。
「有料でけっこうなんでバター下さい」
会計時にレシートをチェックしたら
フリー・オブ・チャージだった。
直近、小竹町も神楽坂も有料だったけど、
さすがに此処はサンセリテ(真心)がこもってるわ。
=つづく=