2021年9月24日金曜日

第2749話 美久仁小路のミックスフライ

こう言うと地元の方々に失礼ながら

大繁華街・池袋の付属タウンみたいな北池袋は

北上してゆく東武東上線で一つ目の駅。

 

ホントにナンにもない。

商店街は20mあるかないかの超ショート。

それでも真っ当と思しき町中華が1軒あった。

来ることはないかもしれないが

もし来てみてよかったら紹介したい。

 

それにしても北池からブクロまでは

歩いていて実につまらない。

線路や高速がやたらに多く、

陸橋だの歩道橋だの、とにかく歩行者のことなんか

ちっとも考えちゃいない街造りに翻弄されてしまう。

 

どうにか東口に到達し、いつもの店でラブ注入。

じゃなかった、大瓶1本とレモンサワー2杯を注入。

例によって以下省略。

その足で直行したのは美久仁小路だ。

 

♪    他人のままで 別れたら

  よかったものを もうおそい

  美久仁小路の 灯りのように

  待ちますわ 待ちますわ

  さよならなんて 言われない

  夜の池袋        ♪

    (作詞:吉川静夫

 

以前、当欄で紹介した、

青江三奈の「池袋の夜」をもう一度。

ダメ元で来たのは

わがブレイクルームの様子を見るためだ。

 

すると・・・オーマイガッ!

小路のランドマーク「ふくろ」が看板に

灯りを点して待っているじゃないの。

愛しい小路の「ふくろ」はまさしく“ふくろ小路”。

 

てなことは置いといて前の週に

上野の路上で欣喜雀躍した二羽の雀の如く、

一羽のオッサンは雀躍したのでした。

 

まずは注入して来たばかりの大瓶。

今度はドライでお通しがキンピラ。

昼に海老とサーモンのフライを食べたのに

ミックスフライを通す。

当店の魚介フライは秀にして逸なのだ。

 

メゴチ・キス・海老が1尾づつにイカ1片。

添えものはキャベツとレモンのみだが

タルタルが要らないくらいの逸品。

同じフライなのに昼夜で雲泥の差だった。

 

生シークァーサーのサワーを飲みながら

思わず青江三奈を口ずさむ。

なぜか「池袋の夜」じゃなくて「長崎ブルース」を―。

 

♪ どうすりゃいいのさ 思案橋 ♪

 

ってか・・・オッサンは今宵もご機嫌なのでした。

 

「大衆酒場 ふくろ 美久仁小路店」

 東京都豊島区東池袋1-23-12

 03-3985-5832