2021年9月28日火曜日

第2751話 テーブルに ビールが並ぶ 氷川台

正午の時報を聞いて家を出た。

向かったのは練馬区・氷川台の「大衆食堂 若葉」。

店舗は初訪ながら、町にはなじみがある。

 

今は昔のNY時代。

ホームリーヴで帰国の際に何度か訪れた。

盟友のファミリーが暮らしており、

一宿一飯の恩義たびたび。

そんな彼らも今世紀初頭には

一家揃ってみちのくに帰ってしまった。 

 

久しぶりに歩く氷川台。

目当ての食堂はすぐに見つかった。

引き戸を引くと目の前のテーブルにオッサン二人組。

目を奪われたのは卓上のビール瓶だ。

 

アサヒドライとキリンラガーの大瓶が

林立しているじゃないか―。

まったく予期せぬ天からのプレゼント。

こいつは昼から縁起がいいわい。

 

二人組と奥の三人組(これまたオッサン)の間に着席。

客は常連ばかりで全員飲んでいる。

完全アウェイとはいえ、いい店に来たなァ。

 

オバちゃん(この方とても親切)が運んでくれた、

湯呑みのお茶を辞退し、大瓶をお願いする。

メニューをながめて再びうれしくなった。

スモールポーションの品揃えが多彩だ。

スモールイーターには実にありがたい。

 

トクトクトクのグビーッ・・・あおっておいて

餃子3個(300円)、玉子焼き1個(150円)を通す。

ちなみに餃子5個は400円。

玉子焼き2個は250円、目玉焼きも同値だ。

 

サービスのお通しはポテトサラダ、気が利いている。

餃子も玉子焼きもそれぞれに水準をクリア。

背後の三人組の会話がイヤでも耳に入ってくる。

話題は芸能ネタで、これがなかなか面白い。

 

青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」から

いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」に移り、

あゆみつながりで妹の石田ゆりと旦那のなかにし礼へ。

 

耳を疑ったのは二人の結婚披露宴の媒酌人&令夫人が

田宮二郎&藤由紀子夫妻との話。

これは知らなかった。

ウラは取っていないが事実だろう。

 

おかげで退屈しない町食堂の40分。

お代は野口英世1枚ジャストでありました。

 

「大衆食堂 若葉」

 東京都練馬区氷川台3-28-10

 電話:ナシ