2023年3月2日木曜日

第3222話 花川戸のチキンライス (その1)

浅草の馬道の東側に花川戸と呼ばれる一画がある。
かつては履き物を扱う店が
密集していたが今はだいぶ減った。

花川戸と聞けば、歌舞伎ファンなら
真っ先に「助六」を思い浮かべるハズ。
市川團十郎のお家芸、
「助六由縁江戸櫻」(すけろくゆかりのえどざくら)に
代表されるが演者が代わるたびに外題も微妙に変わる。

本日の昼めしはその花川戸。
おりょりょ、三浦洸一が歌い出したヨ。

♪  牡丹の様な お嬢さん
  しっぽ出すぜと 浜松屋
  二の腕かけた 彫り物の
  桜にからむ 緋縮緬
  知らざあ 云って聞かせやしょう
  おっとおいらは 弁天小僧菊之助 ♪
    (作詞:佐伯孝夫)

同じ歌舞伎でもこちらは
世に知られた「弁天小僧」である。
何でまた花川戸に弁天小僧かというと
何のこたァない昼めしの舞台が
ぼたん」なんざんす。

以前を言やあ江ノ島で、
おっとこいつは三浦洸一の二番だった。
以前を言やあこの店で
ラーメンを食べたが、あまり感心しなかった。

ところが最近、浅草在住の知人が
「『ぼたん』のチキンライス、もう食べた?
 かなり個性的だけど、私は好き」ー
なんてことを言いなさるんで
気が進まぬままに出掛けた次第なり。

ビールが値上がりしており、
ドライの大瓶が1本900円。
おい、おい、やるねェ、
浅草1丁目1番地1号の「神谷バー」でさえ、
800円なのに、しょうがないなァ。

さあて、目当てのチキンライス。
赤黒いのが炒飯みたいに丸い山で来た。
見るからに味が濃そうなベッチョリ・タイプ。
実際、味は滅茶苦茶濃かった。
ケチャップだけでなく
ソースや醤油も参加しているようだ。

具材は、胸肉・玉ねぎ・ピーマン。
どうにか食べ切ったが、これは仲間と分け合って
二匙、三匙をビールの友とするのが正解だネ。
余計なメールを寄こした知人を
恨むことしきりでありました。

=つづく=

「ぼたん」
 東京都台東区花川戸1-8-1
 03-3841-5040