2023年3月16日木曜日

第3232話 珍魚の宝庫 神楽坂 (その1)

地蔵通りから築地町、赤城元町の坂を上がり、
赤城神社の脇をすり抜けると神楽坂駅。
早稲田通りを東に向けて下ってゆく。

スーパー「よしや」の系列店、
「SeinE」にやって来た。
晩酌の肴を調達するためだ。
当店はシーフードの取り揃えが豊富で
珍魚との出会いも珍しくない。

おう、おう、案の定、
いろいろ並んでいるではないかー。
まず、目を引いたのはバカデカい鱈場蟹、
甲羅に身がギッシリ詰まり、蟹味噌もタップリ。
ただし、脚肉はすべて外されていた。

これが1980円+税。
何だってこんなに安いんだ。
いぶかしみつつもイン・マイ・バスケット。

続いての珍しモノは玉クエである。
ご存じの読者はほとんどおられまい。
この珍魚は鹿児島産の養殖。
ハタの仲間のタマカイの雄と
クエの雌を掛け合わせたサカナだ。

ハタは中国料理で最も愛される高級魚。
不味いワケなどありゃしません。
魚体は高価だったが
アラが1パックだけ残っていて780円+。
買いました。

さて、お次に控えしは大分産マナガツオ。
英名はポンフレット、あるいはポンパノ、
はたまたバターフィッシュと、
さまざまに呼ばれる。

フランス料理でも珍重され、
仏語ではストロマテーデ。
不思議なことにインド料理でももてはやされる。
国内だと、関東より関西で人気だ。
上方の割烹では西京漬けにされることが多い。

立派なサイズの切り身が880円+と
破格の値付けであった。
日本各地から届いた海の幸を3種。
何せ蟹がデカいから最大サイズのレジ袋が
右手にズシリと来た。

こうなったらどこぞでもう1杯などと、
ノンキなことはしてられない。
神楽の坂を下り切り、飯田橋から
ゴー・ストレート・ホームの巻でした。

=つづく=