2023年8月3日木曜日

第3332話 年に一度の鮎祭り (その3)

あとふた月もすれば、
松茸割烹と化す深川の鮎割烹「天竜」。
七人の侍が前菜をいただいたところだ。

お次は鮎コースを支えるもう一つの顔、
お造りが目の前に置かれた。
いつものことながら
当店のお造りは多彩にして良質。
下手な鮨屋は裸足で逃げ出すこと必至なり。

内容は以下の通り。
鮎の背越し(骨付き刺身)・真アジのタタキ・
真子ガレイ・真ゴチ・甘海老・白イカ・
本マグロ中トロ。
スゴいでしょう? 食べたいでしょう?

鮎の背越しには酢みそが用意される。
この酢みそでアジのタタキをやったら
これもピタリと決まった、

続いて本日の主役は若鮎の塩焼き②尾付け。
鮎といえば、何たってコレでしょ。
ん? いつ食べるか? ってか?
今でしょ!

指先で身を外し、蓼酢にちょいと浸して
舌の上に放り込む。
あとは黙ってムシャムシャのモグモグ。
この世にこんな美味いモノがほかにあろうか?
あるとしたら、可愛いあの娘(コ)の唇くらいだ。

ようやくJ.C.、日本酒に切り替えた。
所望したのは富山の大吟醸、銀盤である。
これが蓼酢に浮き沈みする、
子鮎の南蛮漬けにやさしく寄り添った。
まるで銀盤の女王だネ。

先週の朝日新聞で見たが
あたかも加山雄三に寄り添う、
松本めぐみの如しなりけり。
幸せだなァ。

続いた稚鮎の天ぷらにも瞠目。
鮎は海xで産卵するため、
稚鮎はほぼ100%、滋賀県・琵琶湖の養殖
これまたとてつもなく美味い、

とうもろこしの天ぷらに
鮎の炊き込みごはん、ぬか漬け・味噌椀と来て
普段、あまり食べないフルーツまでやっつけた、
メロンとスイカとシャインマスカット。
本当にいいモノ出してくれるよねェ。

次回は予定を早めて晩秋の開催。
浅草は観音裏の「ニュー王将」に
集結することとなりました。
オッサンはみな、金は無くとも
ヒマは売るほどあるんです。
誰も買っちゃあ、くれんけどー。

「天竜」
 東京都江東区清澄3-3-28
 03-3630-8850