2012年1月24日火曜日

第236話 やっぱり観ちゃった大相撲 (その2)

大関・把瑠都にちなむ大相撲ネタは
一話完結のつもりだったが、ついつい引っ張ってしまった。
食べものに限らず、映画でもスポーツでも
好きな物事について書き始めると長くなっていけない。

そう、注文相撲のハナシであった。
くだんの12日目、稀勢の里戦だが
両者の仕切りの呼吸が合わず、把瑠都はフワ~ッと立った。
観ていて、おや、「待った」かな? と思ったほどである。
それが両手で頭を押さえ込んでのはたき込み。
意外と言えば意外な顛末であった。

それゆえの心ない”帰れコール”である。
でもネ、けたぐりだろうがはたき込みだろうが1勝は1勝、
勝ち星に色が付くわけではない。
エッ、白星には白い色がついてるってか?
やれやれ、白星も黒星もモノクロだからカラーじゃないのっ!

相撲から目を転じて、例えば野球。
テキサスリーガーズでもセーフティバントでもヒットはヒット。
サッカーにしてもPKだろうがオウンゴールだろうがゴールはゴールだ。
クリーンヒットやファインゴールはそうやすやすと生まれるわけではない。
カタチにこだわらず、勝負にこだわった把瑠都の精神こそ、
プロのスポーツマンとしてあるべき姿であろう。

優勝インタビューでアナウンサーに
「お母さんにはどう報告しますか?」と訊かれ、
「お母さん居ないと私もここに居ないんだから
 産んで(くれて)ありがとう!」と応答。
おっしゃる通りで、まったくよく笑わせてくれるよ。

そう、そう、奥さんの着物姿もよかったネ。
通常は金髪の外国婦人に着物は似合わないんだけどなァ。
控えめな色調もまことにけっこうでした。

振り返って日曜夜のNHK「サンデー・スポーツ」。
以前撮ったビデオながら記者とのやりとりが面白かった。
「出稽古には行かないんですか?」
「行きたいですねェ」
「エッ、例えば何部屋に行きますか?」
「え~と、徹子の部屋!」
兄弟子の受け売りだが、またまた笑わせてもらった。

千秋楽の結びは把瑠都全勝優勝への期待もあり、
懸賞幕の本数も相当なものがっあった。
グルグル回るのを見るともなしに見ていたら
最後の最後で目に飛び込んできたのが
森永ミルクキャラメルとイチヂク浣腸の垂れ幕。
瞬間、昭和の匂いが土俵に立ちのぼったようでうれしかった。
あゝ、相撲ってやっぱりいいナ、そう思ったことでした。

思い出すのは数年前。
キャラメルを久々になめてみたら昔と微妙に味が異なっている。
使用する油脂の違いのせいだな、これは―。
一方、イチヂクには子どものとき以来、トンとご無沙汰だ。
”イチ浣チャン”には申し訳ないが
もう死ぬまでお世話にならないつもりでおります。