2013年3月28日木曜日

第543話 日本で歌のうまい歌手 (その4)

男性の場合、本職の歌手以外にも
歌のうまい人がたくさんいる。
その最たるところは俳優だろう。
男優にはそうそうたる顔ぶれが並んでいる。

古くは高田浩吉、鶴田浩二の師弟コンビ。
森繁久弥も古さで負けちゃいない。
裕次郎・旭・圭一郎の日活トリオは揃ってよく歌った。
ちょいと偏りのある渥美清と勝新太郎はともかくも
高倉健は上手じゃないがシブさはある。
彼の場合、別れた亡き妻がうますぎましたヨ。
渡哲也や舘ひろしも歌っちゃいるが何だかなァ。
加山雄三はもともと俳優だったのに
今はミュージシャンがオモテの顔になっちゃった。

男優陣にあっては鶴田浩二が抜きん出ている。
聴力に問題を抱えながらよくあれだけ歌えるものだ。
日活トリオでは旭の歌唱力が卓抜。
ただし、ムードメーカーの裕次郎には独特の味があり、
J..C.はもちろん裕次郎派である。

反面、女優はパッとしませんネ。
「寒い朝」の吉永小百合は聴けるけど、
「夕陽の丘」の浅丘ルリ子はリンダじゃないが困っちゃうナ。
緋牡丹シリーズのお竜さんこと、
藤純子も歌っちゃダメだヨ、女を下げた。

「週刊現代」ではデュオやコーラスが対象外。
でも素通りするにしのびないのでちょいとふれておきたい。
デュオの断トツは女性のザ・ピーナッツ。
男性はちょいと思いつかないが、しいて挙げたら狩人かな?
その代わり混声ならば、ヒデとロザンナ、トワ・エ・モワ、
チェリッシュははずせないでしょうヨ。
コーラスだと真っ先にダーク・ダックスでキマリ。

それではマイ・ベストの発表であります。
ベスト15は気がバラけるため、ベスト5に絞りました。

<女性編>
 ① 江利チエミ
 ② 美空ひばり
 ③ ちあきなおみ
 ④ 島倉千代子
 ⑤ 西田佐知子
 次点:小柳ルミ子

<男性編>
 ① フランク永井
 ② 三橋美智也
 ③ 三波春夫
 ④ 尾崎紀世彦
 ⑤ 桑田佳祐
 次点:吉幾三

多くの名歌手がカバーしている「城ヶ島の雨」は
ひばりを抑えてチエミが一番。

フランクの「有楽町で逢いましょう」は歌謡史に輝く名曲。
一度でいいから「紅白」の大トリを歌わせてあげたかった。

=おしまい=