2013年12月5日木曜日

第723話 ようやくコーヒー買いました!

きのう、おとといと綴った「ザ・商社」に関して
ふと思い出したことがある。
ドラマは1980年12月、4夜に渡って放送された。
当時は千葉県・松戸市に棲んでおり、自宅で観たのだが
奇しくも俳優・山崎努はその松戸市の出身なのだ。
So What(だからどうした)?
とハナシの腰を折られればそれまでながら
偶然とはいえ、縁浅からぬものを感じてしまうのですヨ。

ドラマの最終話を見終えたのは先週木曜の昼下がり。
当日の夜の飲み会は23時過ぎに神楽坂でお開きとなり、
帰宅後、缶ビールを飲みつつ、
TSUTAYAから取寄せたDVDを1本観た。

映画は寅さんシリーズの第29作、
「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」。
これを観るのはもう5回目くらいになろうか。
ヒロインのいしだあゆみはわが青春のアイドルである。
もっともその時代にアイドルなんて言葉はなかったけどネ。
「サチオ君」、「緑の乙女」、「パールの指輪」、
デビュー当時の一連の楽曲がなつかしい。

この映画で人間国宝の陶芸家に扮するのが
「ザ・商社」で破綻する商社の社主を演じた13代・片岡仁左衛門。
昼間見た顔が深夜に再び出てきたわけだ。
えてして偶然は重なるものですなァ。

「あじさいの恋」はシリーズ中でも気に入りの作品。
奥丹後は伊根の舟屋が情緒たっぷりに映し出されて旅愁を誘う。
周囲が公認する許婚(いいなずけ)のような男に去られ、
いしだ扮する傷心の女性・かがりは生まれ故郷の伊根に帰る。
そこへ慰めに現れた寅次郎とほのかな恋心が芽生える筋書き。
のちに上京してきたかがりと寅は一日鎌倉に遊ぶことになる。
暮れなずむ江ノ島の海、シリーズ屈指の名作です。

劇中、寅の妹のさくらが夫の博にコーヒーを淹れてやる。
このとき彼女が左胸と左腕で抱えたのがネスカフェとクリープ。
そうだ! 先日、買いそびれたインスタントコーヒーじゃないか!
映画に背中を押され、翌日、近所のスーパーで買い求めたのがコレ。
ネスカフェ230g クリープ280g
コーヒーの容器のほうが大きいのに
クリープのほうが重いのは比重の違いのせいだろう。

インスタントコーヒーもクリープも自分で買うのは生まれて初めて。
ともにデカい瓶を買ったのはさくらが抱えたのがこのサイズだったからだ。
以来、日に一度は飲んでいる。
今もこれを書きながら飲んでいる。
常人から見たら他愛のないことかもしれないけれど、
わが人生は大きな転換期を迎えているのかもしれない。

若い頃には想像もつかなかったのに現在、実践していることが二つ。
一つはコーヒーの愛飲、そしてもう一つは猫との同居。
せっかくだから猫と一緒にコーヒータイムを過ごそうと思いついた。
いくらなんでも猫がコーヒーを飲むことはあるまい。
そこでクリープをぬるま湯に溶いてやったら
ヤッコさん、何食わぬ顔してまたぎやがった。
チッ、可愛くねェなァ、ったく!