2013年12月31日火曜日

第741話 ひもじさのつれづれに

  ♪ さみしさのつれづれに 
   手紙をしたためています あなたに 
   黒いインクがきれいでしょう 
   青いびんせんが悲しいでしょう

   あなたの笑い顔を 
   不思議なことに 今日は覚えていました 
   19才になったお祝いに
   作った歌も忘れたのに     ♪

井上陽水自作自演の「心もよう」がリリースされたのは1973年9月。
第四次中東戦争勃発の前夜で
ほどなく日本中にオイルショックの嵐が吹き荒れることとなる。

この「心もよう」、翌年には南沙織と小柳ルミ子が
それぞれのアルバム内でカバーしている。
まことに名曲の証しといえよう。

 ♪ あざやか色の春はかげろう
   まぶしい夏の光は強く
   秋風の後 雪が追いかけ
   季節はめぐり あなたを変える ア~ア~ ♪

最終節のメロディーの盛上がりもさることながら
詞がまたステキだ。
この詞に出会ったとき、
あゝ、これは現代版「枕草子」だと思った。
現代版といっても、あれからすでに40年もの月日が流れた。

 ♪ ひもじさのつれづれに
   厨房に立っています 独りで
   黄色い玉子がきれいでしょう
   赤いケチャップが悲しいでしょう ♪

てなこって、昼めしを食べ損ねた昼下がり、
空腹を抱えてオムライスを作ってみました。
ケチャップライスを薄焼き玉子で包み込むタイプは
おそらく初めて作るのではないかな?
まあ、このところやっとオムレツを上手に焼けるようになったので
一念発起、というほどではないにせよ、
チャレンジ精神が頭をもたげたのでありましょうヨ。

まず、ケチャップライスを用意する。
具材は豚バラ肉の小間切れと玉ねぎのみじん切り。
サラダ油、それも新品まっさらの油は大嫌いなので
愛用のコーン油とバターを半々にフライパンで熱し、
具材・ライス・ケチャップの順に投入し、炒める。
あっさり目が好きな方は鳥もも肉で代用し、
チキンライスにすればよい。
本来、こちらが正統派だ。

薄焼きオムレツは玉子2個分。
先刻のフライパンをティッシュで軽く拭い、
今度はコーン油だけで焼く。
ここにバターを使うと、少々シッツコくなる。
玉子が固まりきる前にパンの向こう側、
丸い薄焼き玉子を地球儀に例えれば、
北半球の部分にライスを乗せ、左手首を右の拳で軽くトントントン。
菜箸を働かせて上手いこと丸め込んだら皿に盛る。
ハイ、出来上がりました
まあまあの出来映えでしょうかネ。
真っ黄色より焼きムラのあるほうが美味しそうですし・・・。
では失礼して、いただきま~す!

おっと、みなさん、それでは良いお年を!