上野動物園はこもれびの小径のそば、
番(つがい)のナベヅルと
1羽のアオサギが同居する檻の前にいる。
本来、鳥は籠の中に居るもの。
でも、ここは相当デッカくて籠というより檻なんだ。
それにしても奇妙な同居じゃなかろうか。
動物園当局にその理由を訊いてみたいが
変人扱いされるのがオチだからやめておく。
ただ、このまま立ち去る気になれず、しばし観察を決め込んだ。
ナベヅルの番はきっとシアワセだろう。
単身のアオサギはたぶん淋しかろう。
脳裏をかすめるのは
小林旭があのカン高い声で歌った「サーカスの唄」である。
♪ 檻のアオサギ 淋しかないか
おれもさみしい 独り身暮らし
ハシゴがえりで 今夜も暮れて
知らぬ酒場の 花を見た ♪
ナベヅルは仲むつまじく、
ときおりくちばしを交えたりもしている。
バシャバシャやってるのはおそらくメスだろう。
何で区別がつくんだ! ってか?
これが判るんだな、われわれクラスになりますと―。
概してちょっかい出すのはオスのほうでメスは基本的に受け身。
生きとし生けるもの、みなそうであろうヨ。
ところがこの自然の摂理に逆らうのが万物の霊長、いわゆる人間様だ。
殊に近ごろの日本娘に摂理もへったくれもあったもんじゃない。
欲しいと思ったら、それこそ恥も外聞もなく力ずくで獲りにいくからネ。
まっ、今んとこみんながみんなじゃないからいいけどサ。
水ぎわでたわむれるナベヅルをよそに
高いところの止まり木にアオサギ1羽止まりけり。
われ関せず・・・達観した孤高の姿をぜひ見習いたい。
園内を観回っていて判ったことに、鳥には獣にない潔さを感じる。
連中は哺乳類を見下してるのかもしれない。
何たって彼らは空を飛べるからねェ。
地震だろうが、津波だろうが、巻き込まれる心配ないもんなァ。
♪ ああ 人はむかしむかし
鳥だったのかも しれないね
こんなにも こんなにも 空が恋しい ♪
(作詞:中島みゆき)
さりとて今さら鳥に生まれ変わりたくはない。
恥ずかしながら高所恐怖症だからネ。
もっとも鳥になったら、高いとこなんか全然コワくないのだろうが・・・。
番(つがい)のナベヅルと
1羽のアオサギが同居する檻の前にいる。
本来、鳥は籠の中に居るもの。
でも、ここは相当デッカくて籠というより檻なんだ。
それにしても奇妙な同居じゃなかろうか。
動物園当局にその理由を訊いてみたいが
変人扱いされるのがオチだからやめておく。
ただ、このまま立ち去る気になれず、しばし観察を決め込んだ。
ナベヅルの番はきっとシアワセだろう。
単身のアオサギはたぶん淋しかろう。
脳裏をかすめるのは
小林旭があのカン高い声で歌った「サーカスの唄」である。
♪ 檻のアオサギ 淋しかないか
おれもさみしい 独り身暮らし
ハシゴがえりで 今夜も暮れて
知らぬ酒場の 花を見た ♪
ナベヅルは仲むつまじく、
ときおりくちばしを交えたりもしている。
あらら片方が水浴びを始めたヨ
バシャバシャやってるのはおそらくメスだろう。
何で区別がつくんだ! ってか?
これが判るんだな、われわれクラスになりますと―。
概してちょっかい出すのはオスのほうでメスは基本的に受け身。
生きとし生けるもの、みなそうであろうヨ。
ところがこの自然の摂理に逆らうのが万物の霊長、いわゆる人間様だ。
殊に近ごろの日本娘に摂理もへったくれもあったもんじゃない。
欲しいと思ったら、それこそ恥も外聞もなく力ずくで獲りにいくからネ。
まっ、今んとこみんながみんなじゃないからいいけどサ。
水ぎわでたわむれるナベヅルをよそに
高いところの止まり木にアオサギ1羽止まりけり。
淋しそうな様子まったくなく笑ってやがる
われ関せず・・・達観した孤高の姿をぜひ見習いたい。
園内を観回っていて判ったことに、鳥には獣にない潔さを感じる。
連中は哺乳類を見下してるのかもしれない。
何たって彼らは空を飛べるからねェ。
地震だろうが、津波だろうが、巻き込まれる心配ないもんなァ。
♪ ああ 人はむかしむかし
鳥だったのかも しれないね
こんなにも こんなにも 空が恋しい ♪
(作詞:中島みゆき)
さりとて今さら鳥に生まれ変わりたくはない。
恥ずかしながら高所恐怖症だからネ。
もっとも鳥になったら、高いとこなんか全然コワくないのだろうが・・・。