2012年11月21日水曜日

第452話 あっちフラフラ こっちフラフラ (その1)

今日は最初にご案内です。
いよいよ、明日(22日木曜)角川マガジンズから
季刊誌「東京冬ごはん」が発売されます。
J.C.は「下町鍋」に「東京の煮込み」に
それはそれは奮闘努力しました。
お読みになった方の目からは
ウロコがポロポロ落ちることでしょう。
損はさせません。
ぜひ、お買い求めくださいまし。

さて、前日の荒れ模様とは打って変わって青空の日曜日。
冷たい風も日向(ひなた)を歩けば、さほど気にならない。
正午過ぎには愛猫に別れを告げ、家を出た。
この日は板橋区・赤塚のハープ・コンサート。
開演は14時半だから余裕もいいとこだ。
時間があったら歩くに限る。
だって、ほかに運動らしい運動をしないんだから・・・。

東武東上線・大山駅で下車し、
残りの5駅ぶんはテクテクゆくことにした。
大山駅から川越街道に抜ける商店街をのんびりと歩む。
この通りは小学校に上がる前から知っている。
当時は物価の安さにかけて都内有数の町だった。
今でもおそらくそうじゃないかな。

途中、とある店の前で脚が止まった。
朝から何も口にしておらず、
空っぽの胃袋が脳に向かって「めしよこせ!」を叫んでいる。
何か食わねば・・・。

店の名は「ちょもらんま」。
ヨソでも見掛けたような気がするからチェーン展開だろう。
あとで調べたら経営母体は際コーポレーションだった。
脚を止めさせたのは
立て看板にあった羊肉餃子(ヤンロウギョーザ)の4文字。
6カンで390円とある。
訪れたことはないが羊肉の餃子は
西域のウイグルやサマルカンド辺りじゃ常食されているハズ。
焼きとんと煮込みの聖域、葛飾区・京成立石に行ったときは
中華料理店「蘭州」に立ち寄り、
必ずこの餃子でビールか紹興酒を飲む。

でもって頼みましたヨ、
くだんの羊肉餃子とキリン一番搾りの生ビールを。
いや、旨かった、どっちも旨かった。
殊に餃子は花マルでありました。
香辛料のクミンがバッチリ効いて
こういうのを390円なんかで売っちゃいけないんじゃないの。
チェーンだろうが何だろうが旨いものは旨い!

頭の上から降ってくるBGMは寺尾聡の「ルビーの指輪」。
つい、つい、
 ♪ く~もりガラスの 向こうは風の街 ♪
なんて口ずさんだりしちゃって
われらがJ.C.、ことのほかゴキゲンじゃん。

=つづく=