2013年8月19日月曜日

第645話 だんだんよくなる玉子焼き (その2)

それにしてもいつの世も玉子は物価の優等生。
近所のスーパーでは10個入りが200円前後で買える。
赤玉は200円を超えることが多いが、白玉は200円以下だもの。
安いし、旨いし、栄養価は高いし、胃の消化はいいし、
料理のヴァリエーションは広いし、
こんなにありがたいヤツはほかにいないや。
家庭の主婦の絶大な味方だろう。

それはそうと昨日は麻雀教室のあと、
マスターとママと3人で本郷の中華屋へ赴いた。
この店はいずれまた紹介することもあろうが
ここの支那麺がサイコーなのだ。

麺は麺として小籠包や焼き餃子やチーズ春巻をつまみに
生ビールと紹興酒を飲んだ。
なぜか昨夜はゆで玉子が無料で食べ放題。
いやしきわれら3人、ロハをいいことに
1人2個ずつ食っちまった、いい歳ぶっこいて―。

おっと、ゆで玉子じゃなくて玉子焼きのハナシ。
自宅でもときどき作る玉子焼きとオムレツがなかなか上手くいかない。
自分で言うのもなんだがビーフステーキやポークソテーは大得意。
ところが玉チャンだけは実に厄介な鬼門であった。

いつぞやは大安売りの小玉を大量に買い込み、
試作に次ぐ試作に励んではみたものの、
満足のいく結果は得られなかった。
熱いフライパンに油を引いて溶き玉子をザッと流したら
菜箸(さいばし)でチャチャチャッとかき混ぜ、
フライパンを持つ左手の手首を
箸を持つ右手でトントンとたたいては形を整えてゆく。
ホテルで洋朝食のビュッフェを食べるときなど、
オムレツを焼くコックさんの手元をつぶさに眺め、
研究に余念がないのだが、ちっとも上達しない。

ところが石の上にも三年、ようやく良形が焼けるようになった。
やはり手首の返しがポイントだ。
つい先日も醤油・砂糖・日本酒にきざみねぎを混ぜ込んで
和風オムレツとシャレてみた。
故・池波正太郎翁が好みそうな味付けである。

これがわりかし上手に仕上がった。
なのでご覧にいれましょう。
くだらねェ写真を載せるな!なんて言わないでネ。
使用した玉子は2個 

よお~く冷やした菊正宗と一緒にやったらまことにけっこう。
大いに気をよくして次回はオムライスに挑もうと思う。
それもタンポポ・オムライスなんかじゃなくて
薄焼き玉子でチキンライスをピシッと包むヤツをネ。
とはいっても初回は失敗するだろうな、きっと―。