2015年12月3日木曜日

第1243話 永遠の原節子 (その1)

前話でバッサリ斬っちゃったJリーグ。
昨夜のチャンピオンシップ第1戦は意想外に見応えがあった。
後半から試合が動き始めたが
アディショナル・タイムを含む36分間のあいだに生まれた、
5ゴールのすべてが質の高いゴールであった。

あんなゲームを続けてくれたらサッカー人気も
欧州並みに飛躍するのではないか?
とにかく昨夜は驚いた。
広島での第2戦もTVの前で缶ビールとともに味わいたい。

ハナシ変わって、半世紀以上も前。
映画ファンに別れも告げず、忽然と姿を消した女優・原節子。
ファンの目には身勝手な失踪&隠遁をされたように映る。
米女優のグレタ・ガルボと比喩されるが
あんなフェイドアウトのやり方もあるのだ。

J.C.は別段、原節子を特別に恋い慕いはしない。
高峰秀子・有馬稲子・桑野みゆきのほうがタイプだ。
エッ、三人ともタイプが違うじゃねェか!ってか?
いいのっ!鮨も天ぷらも鰻も食べたいのっ!

そんな原節子ながら折りにふれて
監督・小津安二郎の作品をたびたび観ているから
彼女に対してそれなりの好印象を抱くとともに
時代を超えた親近感すら覚えている。

多くの人たちが声高に叫ぶほどに美人だとは思わない。
同じ世代なら、ともに二つ年長の、
高峰三枝子・小暮実千代のほうに
ちょっと見、昔風の美しさを感じる。

でも違うんだよなァ。
原節子の所作や言葉遣いには
古く良かりしにっぽんの乙女の神髄がにじみ出ているのだ。
ああいう人は間違っても電車内で化粧なんかしない。
人前で化粧するするくらいなら自ら命を絶つだろうヨ。 

年齢が年齢だけにある程度、訃報の予感はあったにせよ、
世間に与えたインパクトは大きいものがあった。
まあ次元の低いある種の女性には
福山雅治の結婚のほうがより衝撃的なんだろうがネ。

かつての関係者や映画評論家など、
さまざまなコメントを発信している中で
スポーツ・ニッポンに掲載された、
映画監督・山田洋次のそれを全文紹介してみたい。

と、ここまで綴って以下、次話であります。

=つづく=