2015年12月24日木曜日

第1258話 グッと巣鴨がイカすなア (その3)

まだまだ巣鴨である。
グッとイカす巣鴨である。
今話で紹介するのは当ブログとしては珍しくもベトナム料理。
店名を「ハノイフォー」という。

この店も巣鴨駅前で営業している。
ある日、とげぬき地蔵方面から歩いてきたとき、
驟雨に見舞われ、昼めしがてにら飛び込んだのだった。
もちろん初訪問ではない。

店名にもあるフォーはベトナムの国民食。
米の粉から作るヌードルは
あっさりとしたスープの味が魅力だ。

基本的にフォーは二種類でチキンとビーフ。
長年棲んだニューヨークのベトナム料理屋でもそうだったし、
20年前に旅したホーチミンシティ(旧サイゴン)でも同様だった。
なぜかポーク・フォーは見たことがない。
ベトナム人は豚肉が苦手なのかいな?

有史以来、ベトナムは仏教国。
いろいろな理由で豚肉を忌避する、
イスラム・ユダヤ・ヒンズー教国ではない。
不勉強のため、その理由は知らないけれど、
隣りの中国が豚肉の崇拝国だからこそ不思議でならない。
食事に箸を使用するのだって中国・朝鮮・日本以外では
地球広しといえどもベトナムだけなのだ。

この店に初めて入店したときも雨降りだった。
なぜそんなこと覚えているかって?
実はさしてきた傘がみあたらず、
そんなことをとやかく店に告げても始まらないから
巣鴨駅までダッシュ。
自慢の俊足を、もとい、鈍足をとばしたからですねん。

その際には「プティ・ポワ」の稿でも紹介した海南鶏飯を食べた。
海南鶏飯はタイ料理ならカーマンガイだが
ベトナムではなんと呼ばれているのか知らない。
若い頃、シンガポールに長く滞在したから
彼国の国民食、海南鶏飯をそれこそイヤというほど食べてきた。
これを昔とった杵柄ならぬ、昔食った絹さやとでも言うのだろうか?
ハハ、冗談ですって―。
お願いしたのはチキンフォー。
数回訪れたことのある当店では
一応ランチメニューのほぼすべてを試した
ベトナムカレーや焼きポークライスも食している。
そしていずれもハズさないから
こちらは安心してリピート・ユーズできるわけだ。
 
=つづく=

「ハノイフォー」
 東京都豊島区巣鴨1-17-8 B1F
 03-6902-1216