2021年10月7日木曜日

第2758話 午後の名残をいかにとやせん

青梅街道を歩きながら思う。

陽が落ちるまで、まだまだ間がある。

はて・・・どうしたものよのう。

浅野内匠頭の心境になってきた。

 

陽子さそう町出ずるとき我はなほ

午後の名残をいかにとやせん

 

中野坂上に到達したときには腹を決めていた。

下町の行きつけ店をチェックしに行こう。

そう、東高円寺のあとは東東京である。

 

大江戸線を門前仲町で降りた。

町のランドマーク、

「魚三酒場」には長蛇の列が50人を超えている。

解除二日目の土曜とはいえ、マジでスゴいなァ。

みんな首を長くして待っていたんだねェ。

 

スルリ裏手に回り、立ち飲みの「ますらお」へ。

こちらもかなりの盛況ぶりだ。

キリン一番搾りの中瓶に

水茄子刺し、うなぎ塩焼き一串を通した。

 

壁の品札に、生へべすサワーを発見。

宮崎産のへべす(平兵衞酢)は最も好きな柑橘。

ひと月前、淺草のスーパー・オオゼキで見つけ、

5個入りパックを5つ、

25個も購入したが、すでに払底。

 

実は先刻、東高円寺商店街にも

オオゼキがあったので探してみたが

すでに季節は終了した模様。

即注でサワーを2杯いただき、次を目指した。

 

再び大江戸線に乗って上野御徒町へ。

わがブレイクルームは営業を再開しているハズ。

 「味の笛」は6月以来だ。

緊事宣下は「H」、「K」、「T」など、

“そんなの関係ねェ酒場”で糊口をしのいだものの、

上野の大本命は当店以外にない。

 

わが胸に帰った恋人を抱き寄せるがごとく、

まずはキス代わりに工場直送の生を

食道という名のカスケードにすべらせた。

さらにディープキス代わりにドライと黒のH&H。

 

マミツはポテマカにする。

マカ不思議な一品はマカロニ入りのポテサラだ。

ポテトとマカロニのH&Hともいえる。

麒麟山の冷たいのをキュッと飲って仕上げた。

 

1階の立ち飲み席はほぼいっぱいなれど

J.C.が上がった2階の座り飲みはガッラガラ。

コロ助以前は2階のほうが混んだのに

復活も道半ばなのでありましょう。

 

「ますらお」

 東京都江東区富岡1-5-15伊藤ビル2F

 03-5809-8256

 

「味の笛本店」

 東京都台東区上野5-27-5

 03-3837-5828