2021年10月15日金曜日

第2764話 しいたけを 一年分も 食いました

友だちの友だちに中野坂上在住の食道楽がいて

地元にしいたけそばが人気の中華屋があるという。

すると今度は吉祥寺に棲む知り合いから

同じしいたけそばを推奨する声が挙がった。

 

正直言って日本のキノコにはそれほど魅力を感じない。

欧州産のキノコは好きなのにネ。

これはテロワール(ここでは土質)が大いに関係する。

 

ワイン用のブドウにも同じことがいえて

軟水より硬水の湧き出る土壌がキノコやブドウなど、

欧風食文化の根源に大きく作用している。

日本列島は軟水だからネ。

 

まっ、此度は直接・間接を問わず、

友人たちの声に耳を傾け、

しいたけそばを食べに行きました。

 

NHKの朝みたいな店名の「華吉」は

丸ノ内線の改札近く、地上に出る前に到着した。

ちょうど13時になったとこで待ち人は4人。

大したことないと思いきや15分待たされた。

入店後に数えたら全22席、人気店としては少ない。

目当てを注文し、今週の定食を記すボードを眺める。

 

豚肉しょうが焼き セロリと鶏肉炒め

小柱と豆腐煮 春雨と挽肉の辛子煮

ライス・スープ・漬物付き 880

 

しいたけそばは発注後8分で着卓した。

ラーメンのそれより大きいドンブリの表面を

どんこ椎茸がこれでもかと覆い尽くしている。

大き目が5~6個、スライスされて浮かんでいる。

椎茸好きにはたまらんだろうネ。

 

具材はほかに豚肉、竹の子、青梗菜。

当店は植物油のみ使用だが、かなり油っこい。

しかも熱々だから猫舌にはやっかいだ。

ちっとも減ってくれないヨ。

 

舌を鎮める意味もこめてドライの中瓶を―。

うん、いつも以上に美味いネ。

悪戦苦闘の末、何とか食べ終える。

なんか1年分の椎茸を1食でやっつけた感じ。

とにかく自分の好みじゃないものに

果敢に挑むのは考えもの、この教訓を活かそう。

 

見ていると、客の5~6割がしいたけそば。

今週の定食は滞空中、とうとう誰も頼まなかった。

注文は麺・飯類だけに偏り、こういう店も珍しい。

 

これから中野・練馬両区を長距離散歩するつもり。

東中野に向かい、山手通りを北上して往きました。

 

「華吉(はなよし)」

 東京都中野区本町2-46-1サンブライトツインB1

 03-3320-0770