2021年10月27日水曜日

第2772話 日暮里の ブレイクルームで あわびそば

ここひと月ほど、禁が解けて

前夜に飲み過ぎるせいか

スープそば(湯麺)のランチが増えた

豚そば@広尾、しいたけそば@中野坂上、

トリソバ@青葉台、こんな具合だ

 

都内巡回の流れを汲み、此度は地元に近い、

日暮れの里のマイ・ブレイクルーム、

「又一順」にてあわびそばを賞味した。

 

今回もまた食材の名を冠して

その特性が前面に打ち出された、

チャイニーズ・ヌードルだ。

 

あわびそばは去年の暮れに一度試した。

トロみのついたスープに最初は おや?

と思ったものの、食べ進むうち

麺の下の清湯といい感じで混じり合い、

美味しさに拍車がかかった。

 

大きめのドンブリが着卓。

目立つのは一に竹の子、二にマッシュルーム。

どちらも水煮の再調理だ。

肝腎のあわびは見え隠れして目立たない。

 

この時点で凡人は

「あらァ、やっちまったヨ」―

後悔の淵に沈むのだが心配は無用。

前回数えたら小さめのスライスが8枚あった。

 

かく言うJ.C.も凡人の一人。

半ば後悔しながら数えていたのだ。

いちま~い、にま~い、って

あたしゃ番町皿屋敷のお菊かい?

 

酒類禁止の間は「又一順」に寄りつかなかった。

ビールが飲めないブレイクルームは意味をなさない。

久しぶりに訪れ、念願の中瓶と意中のそばを通す。

 

いつものように真っ先に運ばれたのは

銀杏入り杏仁豆腐。

サービス品なのにけっこうな量だ。

ありがたいけど、もっとあとに出してほしいネ。

 

ビールと一緒の味付けザーサイは毎度のお通し。

5分少々で見覚えのあるドンブリが着卓する。

うん、やっぱり当店のあわびそばは花マル。

これが1320円とは価格破壊もいいところだ。

 

使用されるあわびはおそらく

缶詰の水煮で豪州産と思われる。

横浜の中華街でも都内の料理店でも

長いことポピュラーな食材がコレ。

あわびは煮たり蒸したりするのが一番。

鮨屋でも刺身より蒸しあわびに魅力を感じる。

 

近所だし、月に一度は逢いに来よう。

いい歳こいて磯のあわびに

♪ だって 私は 恋しているんだもん ♪

 

「又一順」

 東京都荒川区西日暮里2-18-3

 03-3801-8520