2021年10月22日金曜日

第2769話 一刻者 運ぶはココロの お母さん

不動前のヘアサロン「W」 。

座るとただちにロックアイス入りのグラスが運ばれた。

松たか子のレモサワをトクトク、アイスをカラコロ。

クイーッと飲ってカットのスタート。

 

いきなりK子チャンが

「オカザワさん、三宿の香港麺って知ってます?

先週ママともと行ったんですけど・・・」

「ああ、知ってるヨ、『新記』でしょ。

こないだ、ここの帰りに行ったばっかり」   

「エエ~ッ! 奇遇ですネ~」 

 

女房によるカットが終わり、亭主のシャンプー。

「最近は毎晩、ナニ飲んでるの?」

「焼酎のビール割りッス」

「チャミスルかい? 強そうだな、酔っ払わない?」

「ハイ、でも美味しいッス」

まあ、考えてみりゃホッピーみたいなモンだネ

 

シャンプーのあとは女房再びのブロー。

「今日はこれから何処で飲むんですか?」

「たぶん五反田」

「あら、珍しいですネ」

「うん、五反田の『ごたん田』って店。

 前々回、ここで切ったあと寄って気に入り、

実は先週も行ったんだ」

「エエ~ッ! 知ってます。

そのお店、子どもが出来る前

よく二人で飲んだんですヨ、奇遇~ッ」

「何だ、こっちもか! 怖ろしい偶然だねェ」

 

てなこって開店まもない「酒蔵 ごたん田」アゲイン。

いつものココロのお母さんが

エクストラ・コールドを

出せるようになったというんでお願いすると

泡2mmのグラスがやって来た。

お通しのキンピラにサービスの小鉢は

白身魚つみれのおろし和え。

 

エクストラを即刻お替わりして

つまみは小品でじゅうぶんなれど、吟味に入る。

初回のように、とん平焼きとも思ったが

あまりに芸がないから穴子の柳川風を通した。

 

冷たいビールのあとは何にしよう。

芋焼酎・一刻者紫の超冷ハイボールに惹かれたが

お母さんに一刻者と一刻者紫の飲み比べを

すすめられ、素直に従った。

 

かたや紫芋、こなた黄金千貫、ロックで味わう。

さわやかにフルーティーな紫。

ガッシリとした骨格際立つ黄金。

お母さんが戻って来て

「いかがでした?」

「いや、どっちも美味いけど、

 これは女性向き、こっちはオッサン」

「アハ、アハハハ!」

 

ビールに戻り、生のドライと黒の小瓶をH&Hにして

穴子の柳川風をいただくと、

SBの山椒ミルが大活躍、こいつはいいや。

今夕もココロにしみる晩酌と成りました。

 

「酒蔵 ごたん田」

 東京都品川区西五反田1-4-2

秀和五反田駅前レジデンス2F

 03-3490-9233