2022年1月24日月曜日

第2935話 小さな栗の木の下で

足立区・梅島のイタリアン、

「ピッコロ・カスターニャ」で独りランチ。

店名はイタリア語で「小さな栗」である。

東京スカイツリーライン(東武伊勢崎線)の

ほぼ高架下に佇まいすがしき店舗はあった。

 

駅そばの猥雑なエリアながら

以前はどなたかの住まいだったのだろう、

玄関へのアプローチがいい感じ。

引き戸を引いて履物を脱ぐ。

古民家を改造した室内はフローリングで

イタリア料理屋としてはきわめて珍しい。

ランチメニューはすべてスパゲッティー。

 

  自慢の野菜ナポリタン 

A ソーセージとほうれん草のトマトソース

B ホタテとカリフラワーのクリームソース

C ベーコンと長ねぎのペペロンチーノ

D 小海老とかぶのしょうゆバター

 

★印が示すごとくにナポリタンがオススメ。

あえてAを選択し、ドライの生とともに通す。

ビールに続いてサラダが運ばれた。

サニーレタス主体に水菜とコーンが散っている。

 

生麺使用のスパゲッティーはモッチリのシコシコ。

フレッシュ&缶詰のダブルトマトに

ボローニャソーセージ&ほうれん草が絡み、

シンプルな美味しさ。

 

生を3杯飲み、食後のアイスレモンティー。

うん、これはアールグレイだネ。

このときぼんやり思っていたのは

当店のシェフは「鎌倉殿の13人」じゃないけど、

小栗サンじゃないかな?

 

同時に童謡「大きな栗の木の下で」が鳴り出した。

 

♪ 大きな栗の木の下で

  あなたとわたし

  なかよく遊びましょう

  大きな栗の木の下で  ♪

 

作詞・作曲者ともに不詳ながら

ベースはイギリス民謡らしい。

童謡ならさしもの浪花の小姑も

目をつぶってくれるよネ。

 

帰り際、フロア担当のマダムに訊ねると

やはりシェフは小栗サンだった。

 

ナポリタンやしょうゆバターを扱うから

オーセンティックなイタリアンとは

いえないまでも近所にあったら月に一度は

ビールを飲みに、いや、そうじゃない、

パスタをいただきにオジャマすることでしょう。

 

「ピッコロ・カスターニャ」

 東京都足立区梅島1-12-4

 03-3886-4840