東京都美術館の展示に興味を抱き、
この日は上野のお山へ出向くつもり。
その前に1杯飲って景気をつけようと
アメ横にやって来た。
いつも比較的空いてる行きつけは大行列。
財津一郎に倣って
長蛇はやめてチョウダーイ!
何つっても何の意味もない。
近くの「のんちゃん」に初めて入った。
焼き鳥と天ぷら串をウリにする店だ。
カウンターに促され、座りかけながら
黒ラベルの中ジョッキを通した瞬間、背後から
ギャハハハ~!
振り向けば真後ろにバカ者、もとい、若者が8人、
大盛り上がりの真っ只中、いや、マイッたな。
お通しは白胡麻を振りかけたオクラの刻んだの。
お通しにしちゃ、けっこうな量である。
焼き鳥のハツとボンジリを塩でお願い。
おっ、珍しいキンカンを見つけ、
接客のアンちゃんに
「キンカンあるの?」
「あります。天ぷら串ですけど・・・」
「キンカンの天ぷらかァ、初めてだけどそれも」
焼き鳥より天ぷらが先に来た。
だんご三兄弟みたいに串刺し3粒だ。
塩を振ってパクリ、溶けた黄身が口中に流れ出す。
2粒目は天つゆで―。
めんつゆみたいな天つゆだが
悪くないので3粒目もドボン!
焼き鳥が焼き上がり、ジョッキのお替わり。
ハツはボンジリの倍サイズだ。
どちらも水準をクリアしている。
会計は1730円也。
ちょいと高いな、そう思って明細を見たら
ジョッキ2杯が540円、串3本は600円なのに
オクラのお通しが490円と来たもんだ。
値付けバランスの悪いことこの上ない。
なるほどそうか、安いビールで釣っといて
避けて通れぬお通しで元を取る寸法だ。
アコギとまでは言わないけれど
健全な商売とも言えない。
周りを見ると若者ばかりでオッサンは皆無。
そりゃそうだヨ、支払い額にシビアな中高年は
常々、こういうところに目を光らせてるもの。
調べてみたら経営母体は Non-Stop Dining で
12月21日にオープンしたばかり。
此処には以前から似たような店があった。
トータルではけして高いわけじゃないから
まっ、いいか。
さあ、お山に登るとしましょう。
=つづく=
「のんちゃん」
東京都台東区上野6-12-15
今のところ電話ナシ