2011年3月16日水曜日

第10話 米とサカナと放射能 (その1)

ただ今、3月15日22時37分です。
6分前に静岡県東部で震度6強の地震が発生しました。
幸い津波の心配はありませんが軽度な余震を感じます。
三陸沖、長野北部に続き、
東日本に群発地震が来襲しているのでしょうか。

本日より「生きる歓び」を再開したいと思います。
とは言え、いまだ大震災のくびきから
逃れられるものではありません。
それは致し方のないことでしょう。
前途に苦難が待ち受けている避難民の方々には
申し訳ないと思いつつも前に向かって
足を一歩、踏み出すことに致します。

では、始めます。

今週のスケジュールがポッカリと空いている。
3夜を占めていた食事会・飲み会はすべてキャンセル、
あるいはリスケとなったためである。
さもあろう、いや、さもなければいけない。

でもって、今夜も明朝も自炊を決め込んだ。
となると、食材の調達にはしらなければならない。
まず米櫃が空っぽであることに気づいた。
(お櫃なんてないけど、言葉のアヤざんす)
もちろん、直近2食の酒肴・惣菜は必買アイテムである。

近所のスーパー(ここであの地震に遭遇した)へ
出掛けたのはどんより曇った夕暮れどき。
行ってみて呆気にとられた。
何せ、米がない、パンがない、麺がない。
ヘレン・ケラーの三重苦じゃないが、三重無である。
日本人は炭水化物が好きなんですねェ。
惜しくも米を買いそびれた客など、
イライラがつのって、もう喧嘩腰ですモン。

スーパーは都内を走る幹線道路に面している。
ふと、1本裏の通りに精米店があることを思い出した。
思い出したけれど、ただの一度も訪れていないから
こんな日に営業しているのか、
たとえ開けていてもはたして小売りをしてくれるのか、
まったくもって I really don't know.
とにもかくにも行ってみた。

するってえと、開けてビックリ玉手箱でござった。
あるわ、あるわ、多彩な精米が選び放題、買い放題。
コシヒカリはブランドの新潟産と隣県の栃木産。
原発事故が世界を震撼させた福島産ひとめぼれもあった。
選んだのは此度もっとも被害の大きかった宮城産ササニシキ。
1キロだろうが5キロだろうがキロ400円也を3キロ買った。
ささやかな協力(なってませんが)をしたかったし、
100%ササニシキなんて、ここしばらく口にしていない。

ササニシキは明朝あらためて炊き上げるとして
お次は晩酌のつまみである。
あらかじめ電話を入れ、営業を確認してある鮮魚店だ。

と、ここまで書いてNHKがニューヨークのダウ平均速報。
300ドルも下げてるじゃないか。
まっ、このハナシはまたアシタ。

=つづく=