2011年6月22日水曜日

第80話 猫にコロッケ

昨日の朝、友人のN濱クンからメールが1通。
この人とは行きつけの店が一緒だからそこで知り合った。
お互いビール党で気が合ったのかもしれない。
出版社勤務という職業柄か、
当ブログの誤字・脱字を修正してくれるのがありがたく、
くだんのメールも例によって間違いの指摘だった。
「私鉄沿線」の歌詞、
 電車の中から降りて来る 君を待つのが好きでした
               ↓
 電車の中から降りて来る 君を探すのが好きでした

この部分だった。
ありがとヨ、濱チャン。

さて、台東区と文京区にまたがる谷根千には
しょっちゅう散歩に出掛ける。
谷中銀座やよみせ通りで買い物をすることも少なくない。
JRの日暮里駅寄りから入ることもあれば、
千代田線・千駄木方面から回ることもある。
月に3~4度は訪れているから出没率はかなり高い。

夕陽がきれいな(最近はまず見えない)夕焼けだんだんの上、
「大島酒店」が店頭で売る生ビールがこの時期、最高だ。
350mlほどが1杯350円で銘柄はスーパードライ。
愛好者はけっこういて先日もあるオジさんとすれ違ったとき、
どちらからともなく会釈し、ついでにグラスを合わせてしまった。
あいや、グラスではなく、プラコであった。
袖振り合うもそうならば、コップ触れ合うも多生の縁である。

よみせ通りの「コシヅカ ハム」は自家製ハム・ソーセージが自慢。
見た目は立派な精肉店で店内も広々と買い物がしやすい。
ここではすき焼きやバタ焼き用に赤身のもも肉を買う。
年々、歳とともに脂っこい霜降りがいっそういけなくなった。

この店が週末に売り出す、1個100円のコロッケがおいしい。
ラードでカリッと揚げられ、ホクホクのじゃが芋と
ほどよく混ざった牛挽き肉のバランスがよろしい。
すぐそばの谷中銀座で競い合う、
2軒の肉屋のメンチカツなど足元にも及ばない。
谷中はメンチではなくコロッケである。
「すずき」と「サトー」よりも「コシヅカ」である。

その日曜日もコロッケを2つ買い、
ブラ下げ歩いて通り掛かったのが圓妙山本授寺。
猫の額ほどの境内に2匹の黒猫が寝そべり、母と子らしい。
グッドタイミングで、こちらにはコロッケという手駒がある。
2つに割って与えると、子どものほうは飛びついたが
母猫は匂いを嗅いだだけでそれっきリ。

アッというまに平らげた子猫

水飲み場に移動した母猫

芋を食う猫、食わぬ猫、というより、母は揚げ物を避けたのか。
人間同様に猫もまた年々、脂っこいものがいけなくなるのかも・・・。

「コシヅカ ハム」
 東京都文京区千駄木3-43-11
 03-3823-0200