2013年4月1日月曜日

第545話 自由に歩けぬ自由が丘 (その2)

昔なじみの町だけど、歩きにくさは都内屈指につき、
好きではない町、自由が丘にいる。
ただし、こちらは好きな居酒屋「金田」のカウンターだ。

品書きのつづきであった。

<揚げ物>
 活け〆穴子唐揚げ      800円
 白魚唐揚げ           700円 
 桜海老かき揚げ         750円
 かに団子(ずわいがに)    800円
 いわし香梅揚げ        700円
 キス天ぷら           700円

<その他一品料理>
 生うに1箱(オホーツク)    1200円
 サバたたき(大分)       750円
 いかなご             450円
 なまこ親子和え(このわた)   800円
 チャーシュー(当店製)     600円
 ワサビ菜おしたし        450円
 ゆり根の梅肉和え       550円
 ウドの皮キンピラ        400円
 田ぜりおしたし          450円

<飲物>
 酒                 420円
 ビール(大)            650円
 生ビール               550円
 樽酒                 950円

ざっとこんな具合である。

われわれは二人でビール大瓶(サッポロ赤星)1本に
菊正樽酒(300ml)2本を飲んだ。

つまみはお通しの小さな湯豆腐に始まり、
鍋好きの相方が選んだ鳥なべに
J.C.の好物の甘鯛かぶと焼と桜海老かき揚げである。

鳥なべはメニューのアタマに(美味)と銘打っただけあって
小鍋仕立てでは足りないくらい、冷えた身体にしみ通る。
甘鯛かぶとは小ぶりにすぎて可食部分があまりにも少ない。
京都の割烹あたりのソレに比べると大きく劣って不満が残る。
桜海老は上々でコレに玉ねぎでも加えてくれたひにゃ、
盆と正月がいっぺんにやって来るのだが
そりゃぜいたくというものであろうヨ。

春まだ浅い夕べ、冷たい外気にさらされて
自由が丘のメインストリート(だと思う)、
自由通りを駒沢公園方面に歩く。

駒沢公園かァ、
あれは中学二年の天皇誕生日(現・昭和の日)。
季節はずれの寒い雨の日のこと。
駒沢第二競技場におけるサッカーの都大会だ。
0-1で敗れはしたが、これがわが人生、
最初で最後の芝のピッチでのゲームであった

=つづく=

「金田」
 東京都目黒区自由が丘1-11-4
 03-3717-735