2021年11月11日木曜日

第2883話 練馬で出逢った的矢の生がき

齢九十にならんとする媼(おうな)が

独りきりで営む町の食堂があると聞きつけて

練馬区・練馬に参上つかまつった。

 

ところが扉は閉ざされている。

しばらく休ませてもらう、ということは

このまま閉業の可能性大、お歳がお歳だものネ。

事前に電話しないから

こういうことは最近しょっちゅう。

 

例によって二番手候補へ。

すると街の人気喫茶「アンデス」は去年の夏に閉店。

コロ助の影響が少なからずあったようだ。

 

アニメ「タッチ」に登場する、

喫茶店のモデルになった店で

ユニークなナポリタンが漫画に出て来る。

岩崎良美の歌う主題歌を聴きながら

今、コレを書いている。

 

手持ちのカードを2枚失い、さて、どうしよう?

しかるに人間万事塞翁が馬、

禍福はあざなえる縄の如しである。

予想だにしない当たりくじを引いた。

 

「アンデス」の裏手にあった、

大衆飲み食い処「よつぼし」で

わが愛する三重県・的矢湾産の生がきに遭遇。

ドライの中瓶とともにさっそく2個。

続いて兵庫県・室津産も2個。

 

どちらも美味ながら、やはり的矢に軍配。

繊細にして微妙な奥行きを感じさせる。

女性に例えると、清楚にして可憐でありながら

ひとたび閨房に踏み入らば、

相応の秘技を厭わぬタイプ、いや、堪能した。

 

金宮のボールに切り替え、

焼きとん・焼き鳥が揃ううち、鳥を2本。

ハツとレバーを結ぶツナギは塩。

先っちょに卵黄がぶら下がるちょうちんをタレで―。

焼きもののレベルもかなり高い。

 

月内の再訪をスタッフに約しての会計は2800円。

その模様はあらためてリポートしましょう。

数十メートル先にもう1軒、

気になる店があったので移動した。

 

練馬の人気店「春田屋」も豚と鳥の二刀流。

ドライの中瓶に戻り、鳥のハラミと白レバーを塩。

豚のレバーとシロコロはタレで―。

いずれも悪くはないが「よつぼし」に軍配である。

 

15時半を回り、おでんの用意が整った。

中瓶をお替わりし、はんぺんと玉子をお願いする。

ふむ、おでんはフツーだネ。

会計は1800円也。

 

二人一緒に並んでると、どうしたって藤あや子より

伍代夏子のほうがキレイに見えちゃうもんなァ。

そんな感じの2軒でありました。

 

「練馬 よつぼし」

 東京都練馬区豊玉北5-15-5

 03-5946-9244

 

「春田屋」

 東京都練馬区豊玉北5-15-5

 03-6914-6653