2021年11月16日火曜日

第2886話 眼前に 岡山城が そびえ建つ (その2)

世田谷区・東北沢駅前「美苑鮨」のつけ台に独り。

烏城黄金ばらずしを謳うだけあって目の前には

豪華絢爛なる岡山城がそびえ建っていた。

いや、絶景かな、絶景かな。

 

寂聴サンを偲んで瀬戸内にぎりという手もあったが

やはり瀬戸内はにぎりよりばらずしでありましょう。

 

さわらは岡山ばらずしに最も重要なサカナ。

藻貝も岡山ならではの二枚貝で別名がサルボウ貝。

赤貝の仲間だからヘモグロビンの赤い色素を持つ。

みなそれぞれに丹念なシゴトが施され、

引っ越しのサカイじゃないけど、仕事きっちり。

 

追って供された鯛の潮汁には身肉がふんだん。

食後のフルーツはここ数年、

市場を席巻するシャインマスカットと来たもんだ。

もっともフルーツを食べる習慣のないJ.C.にとって

このブドウは人生で二度目に過ぎない。

 

以上が税込み2500円とは

もはやお値打ちを超え、驚きである。

つい、親方との会話が弾んでしまい、赤星をお替わり。

結局、滞空は1時間半に及んだ。

いや、ごちそうさまでした。

 

渋谷区・幡ヶ谷までぶらぶら歩く。

過去に利用した駅周辺の店々を物色するも

15時前に飲める処はなかった。

 

ふと思って「酒蔵 ごたん田」に向かう。

毎度の店につき、以下省略。

としたいが、そうもいかなくなった。

 

ココロのお母さんによる泡ナシ生はいつも通り。

お通しはキンピラだ。

2杯目と同時にとん平焼きを通す。

ここで卓上のポップに気づいた。

ん? 何ナニ? 小鶴 the Muscut だとぉ?

マスカットの香りの芋焼酎なんだそうだ。

 

何でも鹿児島の製造元、

小正醸造の the Banana に続く第二弾らしい。

へぇ~ッ、どちらも知らなかったヨ。

昼にシャインマスカットを食べといて

夕には人生初の焼酎 the Muscut

この事象を単なる偶然と思えぬ自分がいた。

 

オススメのソーダ割りを即注に及ぶ。

おお、本当にマスカットの香りじゃないの。

東北沢と西五反田。

何だか不思議な心持ちの一日でした。

 

「美苑鮨」

 東京都世田谷区北沢3-1-20

 03-3466-0409

 

「酒蔵 ごたん田」

 東京都品川区西五反田1-4-2

秀和五反田駅前レジデンス2F

 03-3490-9233