2012年10月22日月曜日

第430回 悪くはなかった真希絵サン

あれは半年ほど前だったろうか。
俳優・塩谷瞬の二股交際というのか、
Wプロポーズと呼ぶのか、
ちまたを騒がせた事件が勃発(オーバーかな?)したのは―。

最初に嗅ぎつけたのは
「旨すぎる男の昼めし」が大好評(?)の写真誌「FRIDAY」だ。
(誰も言ってくれないから自分で言っちまった)
その「FRIDAY」編集部のM尾サンから連絡があり、
何でも二股の片割れのモデルのほうではなく、
料理人のほうの店に乗り込もうというお誘いである。

ひと月半前の「FRIDAY」に掲載された、
彼の記事の冒頭部分を引用してみよう。

「唐突ですが、来年2月28日をもち、
 自店『園山』を閉めることにしました」

8月27日、フェイスブック上にこんな書き込みをしたのは
料理研究家・タレントで
今年何かと話題になった園山真希絵さん(34)だ。
彼女は’06年の6月、
都内に紹介制の飲食店『家庭料理割烹 園山』を開き、
経営を続けてきた。
しかし、冒頭の書き込みのとおり、
突然その店を閉めることを決定したのである。

話題の紹介制家庭料理割烹、
そんな店に一度も行かないのは実に惜しい、
ということで、閉店前に『園山』に潜入し、料理を食べてみた。

かくかくしかじか、潜入の片棒を担ぐことになりやした。
残暑きびしき9月の上旬、恵比寿駅でM尾氏と落ち合った。
彼は迷ってはならじと、あらかじめ下見を済ませた由、
さっそく店に向かった。
いや、こりゃ判りにくいゾ、
ほそ道の奥に身を潜めるようにして和食店「園山」はあった。

M尾氏によれば、当物件の契約の更新問題がこじれ、
少なくとも当地での営業は終結を迎えることになりそうとのこと。
先行き不透明だからこその潜入実食なのだった。

古民家を改装した店内は神楽坂あたりにはありがちなしつらい。
席の選択を訊かれ、テーブルが2卓配された準個室を選んだが
ここはオープンキッチン・カウンターにすべきだった。
さすれば厨房スタッフの動きが実見できたハズだもの。

ビールがエビスの生しかない。
これは仕方がなかろう、ここは恵比寿だからネ。
でもって真希絵サンが得意とする、
マヨネーズを使わないポテサラや
じゃが芋・人参ゴロゴロの肉じゃがなど、
10品近くの家庭料理をいただきやした。

すると、期待を上回る美味しさなのである。
常人離れした盛り付けが話題の彼女ながら
”旨けりゃいいや派”にはまったく問題ないだろう。
ただし、”料理は目で食いたい派”は途中下車したくなるだろう。
まっ、閉店前の貴重な体験ではありましたがネ。