2013年5月23日木曜日

第583話 その日のうちのウラ返し (その1)

いけない、いけない、またやっちまいました。
午前中に「生きる歓び」を訪れてくれる方々には誠に失礼しました。
今、あわててアップしたところであります。
どうか、お許しを。

実は愛媛・松山から出張で上京してきた友人・Y田クンが
今朝だけ身体が空いたという。
ならば築地の魚河岸でブランチとシャレこもうじゃないか、てなことになり、
今しがた帰宅した次第です。

先週のとある平日。
久方ぶりにお墓参りである。
当家のお墓は千葉県・松戸市の八柱霊園。
新御茶ノ水から千代田線で北松戸を目指し、
目当てのラーメン店で昼食をとり、
そこから40分ほど歩くつもりでいた。

ところが折り悪く、乗った電車は北千住の1つ先、
北松戸の4つ手前の綾瀬行きだ。
綾瀬のプラットホームで時刻表を見ると、8分ほどの待ち時間。
そうだ、ここでランチにしてしまおう。

目星のつかないまま南口をぶらぶらしてみる。
駅から数十秒、つけ麺とラーメンの店に空卓はあるものの、
つけ麺は嫌いだし、
つけ麺を出す店のラーメンも基本的に避けるようにしている。
その先にあった海鮮丼とばらちらしを出す鮨屋のつけ台はほぼ満席。
ここは初心貫徹、ラーメン屋を探そう。

見つけたのは「綾瀬飯店」なる町の中華屋であった。
古ぼけた店舗はひいき目に見れば
ひなびた雰囲気を醸していると言えないこともない。
一も二もなく入店した。

店内に先客は皆無。
奥のテーブルでお婆ちゃんとオバちゃんの中間みたいな女性が
独り、身体を休めている模様。
客の顔を見ておもむろに立ち上がった。

注文したのはビール(中瓶)とラーメン、ともに500円の計1000円也。
ビールはサッポロ黒ラベルで好きな銘柄だ。
うれしかったのは一緒に運ばれた茹で茄子のねぎ醤油掛けである。
こうして見ると”茹”と”茄”の字はそっくりだなァ。
んなことはともかく、この茄子がひんやりとして冷えたビールによく合う。
ねぎ醤油は中華料理の前菜、雲白肉のそれに似ていた。

菜譜に目を通すとなかなかに本格的で
見てくれは町の中華屋だが、実体は中国料理店といってよい。
いや、お見それしやした。

ほどなく登場したラーメンはいかにも中華そばといった面立ち。
フワリといい匂いが立ち上ってくる。
やったネ、これは期待しちゃうぞ!

=つづく=