2013年10月2日水曜日

第677話 一年ぶりに大宮へ (その3)

大宮駅東口のランドマーク「いづみや本店」にやって来た。
前回訪れたのは去年の9月上旬だから丸一年ぶりだ。
周りを見渡すと、みな旨そうにビールを飲んでいる。
暑い日のことで、殊に埼玉県はスゴかったから
ビールが旨いのなんのっ!
おまけに当店のサッポロ生中(600円)は他店の大ジョッキ並み。
グビグビやってもすぐになくならないのがうれしい。

近所の「多万里」では瓶だった。
今さら生ビールに戻すのもなんだし、そのまま瓶でゆく。
サッポロはサッポロでも赤星ラガーの大瓶(510円)が来た。
レトロ感につい惹かれ、あれば頼む赤星ながら
両方並べて飲み比べれば、黒ラベルのほうが断然好き。
製造しているサッポロさんだって
”赤”が”黒”より上だと思ったら、
”赤”を主力として売り込むだろうしネ。

さっそく相方が所望したのは、いづみや名代もつ煮込み。
これがたったの170円

前回は一日に二度も来たのに煮込みは試していなかった。
そのとき食べたのは冷奴(180円)とイカフライ(360円)だけ。
どちらも値段のわりに悪くなかったのを覚えている。

互いにもつを一箸つまんで顔を見合わせた。
あとはなかなか箸がすすまない。
まあ、何と申しましょうか・・・う~ん、値段が値段だからねェ・・・
ハッキリ言っちゃえば、ちっとも旨くないんですわ。
独特の臭みがあって、これには二人ともまいりました。

夜は長いがあっちゃこっちゃとめぐりまくるから
一箇所に長居はしない。
何か軽いものをもう一品と、追加したのがめざし(300円)。
小さめのが4尾、小皿に乗って到着した。
再び互いに1本づつつまんで頭からかじった。
ゲッ! またもや顔を見合わせたぜ。
いや、まいったな、こりゃ煮込みどころのハナシじゃないや。
生臭いうえに脂焼けしちゃって、もうどうにもならない。
生まれてこのかた初めて不味いめざしを食べやした。

おかげでJ.C.の面目は丸つぶれ。
いい雰囲気の大衆酒場だが
今度来たときゃ、生中・冷奴・イカフライの三点セットに限り、
ほかには手を出さないことを心に誓う。

逃げるようにして退店し、線路の反対側、西口に回った。
目指すはあらかじめ調べておいた立ち飲み屋だ。
「石丸商店」直営のその名も「角打ち 酒屋の隣」。

ほう、なかなか立派な店構えじゃないの。
店内もそれなりの雰囲気がある。
でもネ、酒屋の隣りなんだから角打ちじゃないんじゃないの?
東京の下町や芝界隈にある庶民的な空気は流れていないし、
名物オヤジもオカミもいない。
何となく近頃流行りのカフェバーってな感じだ。
まっ、嫌いじゃないけどサ。

=つづく=

「いづみや本店」
 埼玉県さいたま市大宮区大門町1-29
 048-641-0211