2013年10月4日金曜日

第679話 一年ぶりに大宮へ (その5)

大宮屈指の立ち飲み処「角打ち 酒屋の隣」では
いぶりがっこが盛られたポテサラをだいぶ残してきてしまった。
反省。

次いで向かったのは「たちのみ いしまる」だ。
「酒屋の隣」は酒屋「石丸商店」の直営店だが
「いしまる」のほうはその酒屋で働いていた人が
独立して開いた店と聞いた。

これがまた目立たないところにあるんですわ。
狭い階段の入口に小さな立て看板があったっけかな?
記憶はおぼろげではっきり覚えちゃいない。
かなり酔いも回ってきていたしネ。
相方と二人して周りをグルグル回ってしまった。

とにかくたどり着いて2階に上がると常連客で賑わっている。
3軒目では日本酒と芋焼酎に徹したのと
少々歩いたのとでノドが渇いた。
まずはキリン一番搾りの中瓶(450円)をお願いして
本日4回目の乾杯である。

料理ボードに北海縞海老を発見し、即オーダー。
これはハーフサイズで350円也。
車海老より上とは言わぬが生で食するなら
甘海老はもとより、ぼたん海老や越前海老(ガサ海老)より美味しい。
大好きである。

信州は塩尻宿の地酒、笑亀本醸造の冷たいのに切り替える。
これはショット350円で、「酒屋の隣」とほぼ同じ価格設定のようだ。
長野生まれのJ.C.としては信州の酒の悪口を言うわけにはいかない。
もっともそんな気を使うこともなく、ハナからこれは旨かった。
パートナーのN堂女史は
富久長の温州みかん酒(400円)をロックで飲っている。
まあ、女性らしい選択といえよう。
と言うか、少しくアルコールの摂取を制御して中休み状態なのだろう。

彼女が在庫の残り少ない生がきに興味を示した。
この時期なのに岩がき(夏がき)ではなく、早くも真がきだ。
当然、産地は北の方ということになる。
店主に訊ねたら山形と 仙鳳趾(せんぽうし)との応え。

ふむ、山形といってもいささか広うござんす。
「山形のどこなの?」
「それがちょっと判らないんです」
まっ、仕方ないか、とにかく日本海であることに間違いはない。
一方の仙鳳趾は北海道・釧路の東、厚岸湾の端っこにある。
あれはかれこれ5年前。
NHKの海外向け番組のロケで釧路を訪れた際、
このかきに出会って舌鼓を打ちまくったけ・・・。

でもって1個づついただいてみると、
どちらも500円なのに山形産がずいぶん小さい。
こりゃ、せいぜい200円が適正価格だろうヨ。
味のほうは仙鳳趾の圧勝だった。
あまり山形のかきなんて聞かないもんなァ。

さて、さて、大宮のはしごはまだ続く。
夜の街に出て、再び東口方面に進路をとった。

=つづく=

「たちのみ いしまる」
 埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-305 日の出ビル2F
 048-871-7244