2021年12月8日水曜日

第2902話 墨東4区のはしご酒 (その1)

今日の仕掛けは早く、11時前に家を出た。

隅田川の向こうを昼間っから飲み歩くつもりだ。

ここのところ、いや、以前からだが

大阪の小姑に、飲み過ぎだ、はしごのし過ぎだと

諫められ続けている。

 

アル中だけにはなるまいと

気をつけているが、そこは大丈夫だろう。

旅先以外で朝から飲む気はしないからネ。

 

都営地下鉄新宿線・船堀駅下車、此処は江戸川区だ。

歩いて数分の大衆居酒屋兼酒場「百味家」に入店。

時計の短針・長針が一番上でピタリと重なっていた。

 

おう、おう、向かい合わせの特殊なカウンター12席に

早くも常連が7~8名。

ある者は生ビール、ある者は酎ハイ、

おのおのジョッキを傾けていた。

 

昭和の食堂にありがちな小皿料理が並んでいる。

4軒ほど回る予定だからズシリとくるのは避けたい。

まぐろ赤身が照り輝いている。

4切れのみと少量なのもありがたい。

 

接客のオニイさんに赤星中瓶をお願いし、

二人掛けのテーブルにシッダウン。

まぐろは案の定、上物だった。

滞空20分そこそこで先を急いだ。

 

葛飾区・新小岩に移動する。

目当ての立ち飲み酒場「しげきん」は14時開店。

まだ1時間近くあるため、

「魚三酒場」の裏手の中華「五十番」へ回ると

あいにくの休業日。

北口の「ほていちゃん」も平日は15時からだとサ。

 

時間をつぶし、開店まもない「しげきん」へ。

スーパードライの中ジョッキを

いっぱいに注がなくていいから泡ナシでとお願い。

調理はお父さん、補助が娘さん、

接客は息子かな? 若い男性を加えて三人組。

 

マミツの馬刺しは半解凍のルイベ状。

これはこれで悪くない。

鮭のけんちん蒸しが小ジャレており、

茶碗蒸しがプリンだとしたら

さしづめこちらはスポンジケーキだネ。

料理2品で中ジョッキを3杯飲っつけた。

 

会計時、息子(?)の言うことには

「ワタシも賄いでビール飲むときは

 泡を立てないんですヨ」

「だよねェ、クリーミーな泡なんて

 ジャマなだけだよねェ」

「そうです、そうなんです」

まさしく膝ポン、わが意を得たりでありました。

 

「百味家」

 東京都江戸川区船堀3-2-3

 03-3869-6610

 

「しげきん」

 東京都葛飾区新小岩1-30-8

 03-5662-8536